side:佐藤
翌日 。一般住宅のインターホンを鳴らすと
家の方から「 いってきまーす!」という
声とともにドタバタと足音が聞こえる 。
いやぁ 、結局車で来てしまった私やばい 。
長尾「 あなたちゃん!
おはようございます!!」
『 ん 、おはよう 』
長尾「 私服も可愛いですね!」
『 ありがとうそんなこと
言ってくれるの長尾だけやわ 』
長尾「 えへ 笑 」
『 今日どこ行く予定なん?』
長尾「 グランフロントとかどうですか?」
『 おっけー 、じゃあ乗ってー 』
長尾「 はーいっ 」
『 え?』
長尾「 え?」
『 あ 、いや 。助手席来ないんやなって思って 』
長尾「 … いいんですか 、、、?!?!」
『 別にええよ?笑 』
長尾「 じゃあお言葉に甘えて 、」
助手席に長尾を乗せて車を走らせる 。
ガチガチに固まってるのかと思いきや
ロケバスに乗ってる並にうるさい 笑
高速道路乗りましたァー!!って 笑笑
そんなことをしてたら目的地に到着した 。
お昼で人が多いからあんま目立たないように … 。
長尾「 あなたちゃーん!!!(大声) 」
『 、、、バカ 、』
長尾「 へ?てかこれ可愛くないですか?」
『 ぶっさいくやなこの猫 』
長尾「 ぶさかわいいのが
最近の流行りなんですよ!」
『 ちょっとよくわからん 』
長尾「 あ 、GAPあった!
あなたちゃん行きましょ!」
『 テンションたけぇー 』
私の腕を引っ張ってずんずん歩く長尾 。
意外と私服もオシャレなんよねこいつ 。
私は一応メガネとマスクしてるからオーラ
消せてるはずなんやけど長尾がオープンやから
完璧人の視線を食らってる 、、、笑
長尾「 あなたちゃん 、これ似合いますよ 」
『 へー 、かわi誰がチビやねん 。
140cmの子供服なんて着れへんわバカか 』
長尾「 ふふふっ 笑
あ 、こっちのカッコ良くないですか?」
『 えー 、なんか恭平が着てそう 』
長尾「 あー 、確かに 。じゃあ辞めます 」
『 即答かよ 笑 』
長尾「 このロングコートどう思います?」
『 ん〜 、長尾はロングコートちゃうねんな 、
なんか黒のジャケットとか着てそう 』
長尾「 え〜 、ロングコート
似合う大人になりたーい 、、、」
『 ははっ 、まだ早いで 笑 』
私がそう言うと 、むーって感じの顔をしながら
渋々ロングコートを元の場所にかけた 。
ほんっまなんなんかわいすぎん … ?!?!
母性爆発しちゃいそうやわ 、完璧親子 笑
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。