第15話

俺の、答え。
847
2019/08/24 08:54
で、まぁ二時間位時間を潰してた。


シューティングゲーム俺、一位。(笑)


遊園地いいゲームあんじゃねーか。


吉木 七海
吉木 七海
お、あの方向の空綺麗じゃない?
吉木が指差す先の空は、


少しまだ蒼い空と、紅い空が、重なって、


紫の空って、グラデーションみてぇ。
南田 夕輝
南田 夕輝
うぉー!綺麗!
吉木 七海
吉木 七海
映えそう。
と言った瞬間的、女子×2がスマホを構えた。
東野 百花
東野 百花
流石ナナちゃん。
吉木 七海
吉木 七海
いやー、綺麗。
やっぱ女子だな。うん。
北澤 颯斗
北澤 颯斗
お、これ、消える前に観覧車とか
乗んないか?
俺天才ィィィィ!!
と、思ってたら夕輝が小声で
南田 夕輝
南田 夕輝
ハーゲン明日持って行きます。
ぐっと親指出しといた。


理解してくれたらしい。
東野 百花
東野 百花
観覧車!いいねっ!
吉木 七海
吉木 七海
そだねー!
東野 百花
東野 百花
あ…私、北澤くんと…乗りたいな…
出たぁぁぁぁぁ、少年漫画か?


あるあるだよ、これ。


首かしげながら上目遣い。


怖い怖い。


待て、俺は嫌だぞ…
夕輝、お前なら出来る!誘うんだ!
南田 夕輝
南田 夕輝
俺は…東野さんと乗りたいな…
吉木 七海
吉木 七海
…北澤ー。
北澤 颯斗
北澤 颯斗
任せた、無理、助けて。
吉木 七海
吉木 七海
全く…頼りない奴だなぁ…
ムリムリ。


俺そんな主人公みたいなことできない!
え?急に弱気?


何言ってるんだ、これが俺だろ。
吉木 七海
吉木 七海
じゃあさ!二回乗らない?
北澤 颯斗
北澤 颯斗
うわぁー吉木頭良いな!
勿論、棒読み。
南田 夕輝
南田 夕輝
そ、そうだね!
吉木 七海
吉木 七海
じゃあ、どうする?
東野 百花
東野 百花
北澤くん!乗ろう!
南田 夕輝
南田 夕輝
…じゃあ先にそのペアね!
北澤 颯斗
北澤 颯斗
良いのか?夕輝?
南田 夕輝
南田 夕輝
うん、行ってらっしゃい。
吉木 七海
吉木 七海
よーし、南田!行くぞっ!
南田 夕輝
南田 夕輝
おうっ!
と、ノリノリで二人は行って、


俺的には、友達のセーブデータ消えた位、


気不味いぞ。


と、さてどう乗り切るか考えてる内に、


順番来ちゃったよ。


もう腹を決めろ、無理だ。
店員スァン
それでは閉めまーす。
お気をつけてー。あーだるい
店員軽いな。何かあっても、


絶対に真っ先に逃げる声だったぞ。
しかも最後「あーだるい」


一番言っちゃいけない。


客の前で言ったら駄目なやーつ。
東野 百花
東野 百花
き、北澤くん。
北澤 颯斗
北澤 颯斗
あ、何?
東野 百花
東野 百花
私のこと、よく知ってもらえた
……のかな。
おお、知ったよ?


メリーゴーランド恐怖症なとことか、


一駅で電車酔いするとか、


結構どんくさいとことか。
(人の悪いとこ見つける野郎です。)
北澤 颯斗
北澤 颯斗
うん、まぁ。
東野 百花
東野 百花
改めて…北澤くん!
来ーる、きっと来る、きっと来る♪
東野 百花
東野 百花
好きです!付き合ってください!!
北澤 颯斗
北澤 颯斗
…ごめんなさい。
今回は即答じゃなかった。


いや、まぁね。


人は顔だけじゃ判断しちゃダメって学んでるから。


部活の皆見たでしょ?


特に瀬谷先輩とか。


あんなインテリな顔してるくせに、


少女漫画大好きだからね!?


俺はこの人の本心を知らないし、


残念ながら恋愛はもう少し先みたいだ。


キュンということも無かった。


悪いけど、お断りだ。
東野 百花
東野 百花
そっ……か。ごめんね、しつこくて。
北澤 颯斗
北澤 颯斗
いいや、いいんだ。
俺なんか好きになってくれて。
ありがとな。
東野 百花
東野 百花
俺なんかじゃないよ!北澤くんはね!
人一倍気遣い出来て、カッコいいよ!
気遣い出来るのはその人の気持ちが


ボッチだからこそ分かるとは言わないでおこう。
北澤 颯斗
北澤 颯斗
サンキュ。でも、恋とかまだよく分かんないし、俺より気遣い出来る奴は
周りを見れば沢山いるから。
東野 百花
東野 百花
…うん!ありがとう!
あ、そろそろ終わるね!
北澤 颯斗
北澤 颯斗
おう、でもまた遊びに誘ってな?
今日すげー楽しかったから。
東野 百花
東野 百花
…!…勿論だよ!
またこのメンバーで来よう!
北澤 颯斗
北澤 颯斗
おう。
東野さんにとって、キツかったかもしれない。


でもこれが、俺の、答えだから。
ありがとう、東野さん。
ちょっと、嬉しかった。

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