第6話

# No.4 畏怖されるモノ
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2026/05/24 01:35 更新
























あなた
うっわ、人多……。


私は軽く呟きながら、周囲を見回し、

先程、豆?の様な人に貰ったブローチ型の

番号札を見つめた。

ふむ、410……。
いっぱい人がいるね。
私の言葉で一瞬、空気が止まったそこは、


さっきまでの閉塞感が嘘みたいに消えて、






代わりに肌にまとわりつくような“ざわつき”が

広がっていた。






広い。

天井は高く、奥は暗い。
視界の先に、人、人、人。


多いと思ってはいたけど、ここまでとは。



あとひとつ、気になる事があるんだよね。

——その中に、明らかに“普通じゃない”ものが混じっている。










その目は、ただの観察じゃない。

流れが見える。
癖が見える。
呼吸のズレ、重心の偏り、視線の意図。

そして——



やっぱ気のせいじゃないよね〜。




わずかに、引っかかる気配。






私が探しているモノと、同じ“系統”。

完全じゃない。けど、無関係とも思えない。

視線だけで、その方向をなぞる。

人混みの奥。
誰かが、ほんの一瞬だけこちらを見た気がした。



あなた
……
気のせい……か?

首を傾げて、私はすぐにどうでもよさそうに肩をすくめる。

外から見れば、ただの軽い反応である。


まぁ、逃がす気はさらさらないし、







『見つけたらぜってー、ぶん殴ろ()』



ふっと口角が上がる。

そのまま歩き出そうとして、ふと足を止めた。

周囲の視線と、

一瞬だけ、空気が妙に静かになる。


その視線が私に向けられていることにようやく気付く。

あなた
え、なに?



__
……
あなた
おい、こら無視すんなって。








ぶん殴る相手がお前らでもいいんだぞ(理不尽)




「無視すんな」その声に反応したのか


何人かが肩を揺らす。


……あー、怖い?




誰が……私????
もー、失礼しちゃう。この私が怖いだなんて
少しだけ傷ついた顔をしながら頭を掻く。

けれど次の瞬間には、もういつもの調子に戻ったように、


私の顔面が良すぎてみんな畏怖してるんだな。
(顔面が良すぎて畏怖とは?)


きっとそうだよね()






















正直、畏怖されてる位が丁度いいのかもね。



私は私だし、他人の評価なんかどうでもいい。



私は強い。










その事実は変わらない。

だから五条家の中で女だからって差別されながらも準2級までゴリ押しで上り詰めたんだし。



こんな私と仲良くしてくれる人間は少数でいい。




その少数が私の理解者だ。





そして、私はその子達の事が好きだ。
だから代わりに自分の全力をかけて守り上げる。

守りあげてみせる。


まぁまずは"あれ"の処理かな。
私は小さく笑って、人混みの中へ足を踏み入れる。

——強い奴らが集まる場所。

——情報が集まる場所。







そして。

“あれ”に一番近い場所。

その背を、何人もの受験者が無言で目で追っていた。

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