どんなに悲しく、苦しい昨日があったって
当然のように明日が来るわけで
俺が昨日感じた気持ちは、
どうやら音と共に消えてしまったらしい。
今はただこの暑さへの鬱陶しさしか感じられない。
キーンコーンカーンコーン
昨日のテレビみたー?
見た見た。ちょーおもろかった
「あなた君!」
「……はい?」
「君、私と一緒にバンドやらないっ?」
「……………はぁ!?」
6月にしては早すぎるくらいの猛暑が続いていたある日
俺は突如として、
君に見つけ出された。
この時は、考えもしていなかったんだ。
蒸し暑くて、苦しくて、空が晴れ渡っていたあの日。
君に出会ったことで。
僕の世界が色付くことを。
今、今、君に伝えたい。
この思いが、気持ちが、君に。
君に届くまで。
『君へ。』
𝐍𝐞𝐱𝐭












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。