第十八話-両思い
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「松野君は…こういうこと誰にでもしてるの…？」

私の質問に松野君はピシリと固まって、そして次の瞬間ぎゅっと眉を寄せた。

「は！？んなわけねぇだろ！好きな子だけに決まってる」

先ほどまで大人っぽく笑っていた彼だけれど、私のした質問には一変して顔を真っ赤に染め上げた。そんなあどけない一面に単純な私はまた心惹かれてしまって笑みをこぼす。

すると今度は松野君が恨めしそうにこちらを見ていた。

「おい。いつまで笑ってんだよ」
「あっ、ごめん」

せっかく想いが通じ合えたというのにさっそく喧嘩勃発だなんてのはごめんだ、そう思って慌てて口元を隠そうとする。
しかしその瞬間、その手は掴まれて私の動きを制した。一体何事だろうかと顔を上げれば、松野君は太陽みたいな眩しい笑顔でニカリと微笑んでいる。

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