トースターにパンをセットしてくれている
伊波ライさんに一声かけると、
元気な返事が返ってくる
あ、このハム切らないといけないやつだ、
包丁、久しぶりに握るな、
いや、正確に言えば久しぶりでもないんですけど
今日?昨日?夢の中で握ったし
あ、やばい、包丁が赤く見えてきた
厄介だな、記憶って
まぁ記憶のおかげで私、生きられてるんだけど
赤黒くて、ドロっとした感じ
お父さんの血、かな。
不健康だったもんね、あの人
本当に人間の脳ってすごい、
包丁を握っていると認識するだけで
関連付けてズルズルと掘り起こせるんだもん。
心読めるのかな、
いや、ただの気遣いか、さすがですね
そう言う伊波ライさんの言葉を聞いて
星導ショウさんの髪の毛をしっかり見る
寝癖なのか、癖っ毛なのか、
分からないけれど、
髪の毛がぴょんぴょんしてる状態で
星導ショウさんが起きたようだ。
本当に匂いで起きてきたな…
どうだ、と言わんばかりに
私の隣に来てドヤ顔してくる伊波ライさん
秘密、?
別に秘密にするほどでもない事だけれど、
そう言いながらこちらを見る
あなたちゃんの思っていることが敬語やタメ語になるのは
わざとですので、こだわりポイントです😤












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。