列車に揺られるがまま4時間ほど
窓から見える景色が、都心のビルから緑の多い景色になって来た頃だった
吊り革に掴まり、立ちっぱなしだったけれど
特になんて事はなく
“ 大丈夫 ” とだけ返した
スマホを見れば圏外の表示
若干の息苦しさを感じるという事は、結構な高さまで来たのだろう
時刻は夜 19時
辺りが暗く、闇に包まれていく時間だった
仮にも12月が終わろうとしている頃
今の時期に雪がないというのは珍しい
彼女の言葉の通り
見渡す限り山に囲まれ、暗さを更に醸し出す
いつかの映画で見た、陸の孤島に似ていた
下車した駅から徒歩数分歩いたところで急に視界が開ける
東京の様な人工的な光ではなく、
温かい光で包まれた村だった
中央にある大樹が一本植っていているのが1番始めに目に映り、それが印象的だった
説明を聞きながら大樹の元へ移動する
幹の太さは自分が10人いても囲みきれない程太く、空高くにある葉がワサワサと揺れた
ふと、自分が呼ばれた様な気がして
その幹に触れる
刹那__。
バチッという音と共に、周囲から音が消えた
At that time .. その時












編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。