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第29話

princess
227
2026/05/07 14:59 更新
you side





「 …ごめん、少し考えさせて。 」それしか言えへんかった。みんなとデビューしたい気持ちがないわけやない。けど、もうそれを決めきれるほど、私はまだ関西を振り切れてへん。





でも、本気でデビューに向けて直談判して動いていくとなったら、いつまでも悩んでるわけにもいかへん。どっを選択するにせよ、早く決めな。





そんなことを考えながら、ボーッと事務所内を歩いていると、後ろから声をかけられた。







「 何辛気臭い顔してんの?お嬢さん。 」



『 …大毅。 』



重岡「 よっ、久しぶりやなあなた。 」



『 久しぶり。 』







WESTとして、デビューしてからは会う回数がかなり少なくなった大毅。私が東京に来てからは、ちょくちょく会ってるけど、いつも笑かしてくれる私の1番大切な人。







重岡「 どうしたん、またなんか悩んでんの? 」



『 ん、まぁ… 』



重岡「 そんな時は美味しいもん食べて寝る!これや!! 」



『 そんな単純な悩みちゃうねんアホ 笑 』



重岡「 大抵の悩みなんて、寝たら解決するって! 」







そう言ってケラケラ笑う大毅を見てると、自然と私まで笑顔になってまう。こういうとこやんな、ほんまに。







『 …関西とこっち、どっちも捨てきれへん私はワガママ? 』



重岡「 別にそんなことないやろ!関西も東京も、どっちも最高でええやんか。 」



『 でも、どっちか選ばなアカンとしたら? 』



重岡「 え〜、むずかしっ!でも、自分の気持ちに素直になるしかないんちゃう? 」



『 え? 』



重岡「 よーく考えてみ?あなたの隣に将来立っとる人が誰なんか。あなたは、誰の隣で踊ってる? 」



『 私は… 』







大毅にそう言われて考えた時、私のシンメはただ1人やった。真っ先に思い浮かんだのは、アイツやった。







重岡「 その顔、分かったみたいやな。 」



『 …ん。なぁ大毅。 』



重岡「 うん? 」



『 私って、最低? 』



重岡「 そんなわけないやろ、あなたは最っ高の女や。…はよ伝えてきいや?待ってると思うで、あなたの答え。 」








「 大毅、ありがとう! 」そう言って私は事務所の廊下を走った。





走り出しはええけど、アイツらどこ!?全然おらへんのやけど!?楽屋に1人もいないことある!?何なんせっかくの感動の場面で!!





え、もしかしてアソコにおったりする?6人揃って??とりあえず猛ダッシュで行ってみて、扉を開ける。







「 ほらね?来るって言ったでしょ。 」





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