第26話

princess
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2026/02/12 14:17 更新
you side





結局、いつだって弱い私はみんなの優しさに甘えて、自分の意思一つ通せへん。今だって、みんなには隠せず、話してまうんやから。







『 東京に来て、ユニットを組むことになったのはほんまに私も予想外やった。 』



向井「 … 」



『 突然、東京のレッスン場に連れていかれて、名前を呼ばれて、拒否権がないまま結成されたんが "Mr.King vs Mr.Prince" やった。 』



大西「 … 」



『 拒否権もなかったし、期間限定って思ってなんとかサマステまでなんとかやりきった。 』



西畑「 うん、 」



『 やけど、次は "Mr.King" として活動するように言われて、これも拒否権はなかった。そのままズルズル続いて今にいたるって感じやな。 』



向井「 …そっか、偉いなあなたは。話してくれてありがとう。 」



『 ん。ごめん、ずっと黙っとって。 』



西畑「 もうええって。それより、なんで廉にそんな態度なってんの? 」



『 …そもそも、紫耀と廉に当たり強かったんは、八つ当たりもある。 』



大西「 八つ当たり? 」



『 紫耀と廉が東京行ったこと、受け入れたくなくて、それで… 』



永瀬「 っ、それはほんまに、 」



『 ごめん。 』



永瀬「 え? 」



『 私のただの八つ当たりやから、ごめん。柊真にも、紫耀にも、廉にも、それぞれの道があるって分かってへんかった。 』



永瀬「 いや、そもそも何も言わんと勝手にこっち来た俺らが悪いやんな。ごめん。 」



『 …けど、それだけやなくて。みんなは、 "アイツ" 覚えとる? 』



永瀬「 アイツって、あの? 」



西畑「 覚えてるに決まってるやろ。 」



向井「 忘れられへんよ。 」



大西「 … 」



『 私が東京に来れば、絶対アイツもこっちに来るやろって思っとった。 』



西畑「 確かに、アイツならそうするやろうな。 」



『 けど、色んなことが分からん東京で動かれるとしんどい。そして、アイツは私が関わった人にも何かするかもしれん。 』



向井「 … 」



『 それを防ぐために、東京ではユニットが決まった時からなるべく人と関わらへんようにせなと思った。 』



永瀬「 それで、? 」



『 …ん、やからあんな態度取った。今更ながら、態度悪いことは自覚しとる。 』



永瀬「 なるほどな。納得したわ。けど、もしアイツが来たって俺が絶対、 」



『 "もし" やない。もうアイツは来とる。』



大西「 え、東京に? 」



『 この前、髙橋がアイツ絡まれとったんや。何とかできたけど、私がおらへん時にまたいつ来るか分からん。 』



永瀬「 そっか、あの時… 」



『 けど、これからもこのままでいるつもりやで。 』



永瀬「 え、なんで? 」



『 言ったやろ?アイツはいつ来るか分からんねん。私と仲良くしたらあかんよ、永瀬。 』



永瀬「 なんでまた永瀬って呼ぶん?廉って呼んでや。 」



『 あかん。七海あなたに東京の仲間は存在したらダメやねん。 』



永瀬「 玄樹やジン、岸さんに海人は?みんな、完全にあなたのこと信頼してんの分かっとるやろ? 」



『 それは、… 』



 



廉の言う通り、嫌われ者になるつもりが想像以上に懐かれとることは感じとった。それでも、むしろ、そうなってしまったから、みんなに危害を加えるわけにはいかん。







向井「 なぁあなた。俺、最初はやっぱり嫌やった。あなたがおらんの。やからさ、お互い別の場所で頑張る代わりに、お願い聞いてくれへん? 」



『 お願い? 』



向井「 無理に他のメンバーも、とは言わんよ。やけど、こうやって話したんやし、廉のことぐらいはちゃんと頼っえや? 」



『 けど、… 』



向井「 俺、心配やねん。廉がちゃんといてくれるって思ったら安心できるから。 」



西畑「 あなた、俺からもお願い。 」



大西「 僕も。 」







大好きなみんなに、そして裏切ってしまったみんなにそう言われたら、ノーとは言えんかった。ええのかな、廉に頼っても。







永瀬「 俺、絶対あなたのこと守る。やから、俺に頼って? 」



『 …ええの? 』



永瀬「 ええに決まってるやん! 」



『 ありがとう、廉。 』








そう言うと、廉は「 やったー!廉って呼んでくれた!! 」と大騒ぎ。みんなも安心した顔してて。私は、みんなのことを守ってるつもりやったのに、結局心配させてたんやってようやく気づいた。





こーちゃん、大吾、大西。私はずっとずっと関西が大好きやで。





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