胸に少し重みを感じて目を覚ました。
目を開けなくても正体は分かる。
セットしてない髪をくしゃくしゃと撫でる。
「…ん、…はよ、」
じんたんの声が聞こえて目を開けた。
「はよ」
おでこにチュッと口付けるとまた目を閉じた。
このまま寝かせてあげたいけど、じんたんは今日用事があるって言ってたから起こしてあげないと。
「じんたん?今日用事あるんでしょ?起きて」
「…………あぁ~、打ち合わせがあるんだ…」
のそのそとじんたんが起き上がる。
「っさむ、いし腰痛い!」
昨日散々抱いたから服を着てないのも腰が痛いのも当たり前だろぉん。
じんたんの背中に小さなキスマークを見つけて少し満足げな気持ちになる。
「…おれの」
背中をそっとなぞると
「ちょ、擽ったいってw」
と、色気のない声を出した。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。