第8話

7話
24
2021/03/23 09:00
先生
芹沢ー!音瀬ー!
先生
県のコンサートを見ていた偉い方が国のコンサートに出てほしいと言っている
芹沢奏多
おいおい、マジかよ
カキカキカキ
音瀬成
『やってみる?』
芹沢奏多
んーじゃあやるか!
モブ
すげーよ!
モブ
頑張れよー!
音無梨杏
音瀬さん!ちょっといいかな??
音瀬成
タッタッタッ…














空き教室
音無梨杏
ねぇ音瀬さんさぁ〜
音無梨杏
うざいんだよね
ドンッ!
音瀬成
!?
痛い
でも言葉はでない




助けを呼びたい
でも声を出せない
音無梨杏
お前はさみんなとは違うからみんなに囲まれてんじゃないの?
音無梨杏
お前声出ないじゃん
音瀬成
たしかにそうだ





ただ私はピアノをひいているだけで囲まれている






声が出ないから特別扱いされてるだけじゃないのか?
音無梨杏
そう思わない?みんな違うのは声が出ないこと
音無梨杏
みんなはそれを知っているからこそ特別扱いされてるんじゃない?
たしかにそうだ
でも少なくとも違うと否定したい
でも、やっぱり声が出ないとかいう理由で特別扱いされてるだけだと思ってしまう
音無梨杏
否定したいならしてみろよ!
ドンッ!
音瀬成
痛い
ドンッ!ドンッ!
痛い
痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い





ずっと殴られる







痛い






声が出ないのが辛い
音無梨杏
調子のんじゃねえぞ?
バタン!ガチャ
音瀬成
!?
ドンドン!ドンドン!
鍵をかけられた…
ここ誰も通らないような空き教室なのに
どうしよう…
助けが来るのをまとう…



私は助けが来る間…ずっと考えていた











生きる意味なんてないんじゃないか?って











だって声が出ないんだもん











私ができるのなんてピアノだけ











ピアノをひくぐらい誰だってできる











じゃあなんで生きてるの?











なんのためにひいてるの?











なんのために…?










私は存在しているの?











彼は前に言っていた

「成がいなきゃ俺たちの音楽は作れない」って









確かにそうかもしれないけど、








私がいなくても音楽は作れる








いる意味ってなんだろう









私はこの世界に必要だった?











親だって必要としなかったのに




私は親から愛されなかった
声が出ないからだ。愛されたことなんてなく、学校でもいじめられて私必要なのかなって思うようになった








私のいる価値って…なに…










そのとき

バン!

と大きい音がなって扉が倒れた









芹沢奏多
はぁはぁはぁ……成!
音瀬成
……
カキカキカキ
音瀬成
『ド、ドアは?』
芹沢奏多
そんなのどうでもいいよ!
芹沢奏多
怪我してない?
私はうなずいた
芹沢奏多
よかった…
カキカキカキ
音瀬成
『ねぇ…芹沢くん、』
芹沢奏多
ん?
カキカキカキ






























音瀬成
『私に生きる価値ってあるの?』

プリ小説オーディオドラマ