あなたside__________
今日は土曜日。
家では勉強に集中出来ないため、図書館に来ていた。
人が思ったより少なかったので、安心した。
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難しい問題のところへ入ったので参考書コーナーに向かい、参考書を取りに行った。
お目当てのものが見つかったので、手を伸ばして参考書を取ろうとした時、誰かの手が横から出てきた。
誰だろうと横をむくと、1年生がいた。
確か、A組にいるヒーロー科の轟焦凍くん…だったかな?
体育祭以来、あまり見たことがなかったが意外と大人しい。
体育祭の時は雰囲気が今と全然違く、私が苦手なタイプだなと思っていた。
でも、案外そうでもなかった。
私はお目当ての参考書が見つかったのでそれを手に取り、戻ろうとした。
……が、轟くんに手首を掴まれた。
科まで答えたけど、良かったのかな?
ってか、轟くんがこっちを見たまま、黙ってしまった。
大丈夫なのかな?
と思った瞬間、私の手首を掴んでいた手を離した。
取り敢えず、笑顔で返しといたけど大丈夫かな?
轟くんは、参考書を持っていき、去って行った。
私も戻らないとなと思い、参考書を持ってさっきいた席に座り、勉強を再開した。
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編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。