それからというもの、僕はあったかーーーいお風呂に入れられ、着替えとして渡された謎のフリフリの服を着て、同志ソビエトの書斎に通された。
さっきから完全に同志ソビエトの目的がわからない。
こんなレースまみれのフリフリの服、どう考えても同志のシュミじゃないはずだ。これじゃまるで……旧体制の貴族の娘!!西側の役者、演技が下手にも程があるぞ…
さっきから同志は謝ってばっかりだし!!
絶妙になんて返していいかわかんないから嫌なんだよ!
同志ソビエトが僕の意図を汲み取ってくれたのだろうか
謝罪コールは止み、同志は目を細めると同時にこう告げた。
はい、と言おうとして言葉が詰まる。
同志はどこを訪問すると言った?え、ベオグラードって言ってた気がするけど、僕の空耳だよね。たぶん、レニングラードの聞き間違い…
完ッ全に僕の脳みそは打ち砕かれた。同志ソビエトが言うはずのない言葉ナンバーワン!!!
しかし、仮にも同志ソビエトの手前、僕が答える権利を持つ言葉はただ2つ、「はい」か 「да」だけだ!
それからしばらく、同志ソビエトは最近あったらしいこまごまとしたことを僕にうーーんと長く話した。
政権交代したという話や、その後の権力闘争の話。
同志はそこで言葉に詰まったようで、横にあるランプをしばらく見つめたあと、また僕のほうを見て話を変えたり。













編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!