無料ケータイ夢小説ならプリ小説 byGMO

第5話

スケベな魔法にかけられました!
風助
風助
オレには…あんたしかいないんだよ

悲しそうに笑った彼に
私は何て言葉をかけていいかわからなかった。


私、とんでもない約束を…


幼かった私には責任感なんてこれっぽっちもなくって、ただみんなが楽しければそれでいいと思っていた。
風助
風助
そんな顔させたくて
話したんじゃねーし…

彼は私の背に手を回し、困ったように見つめてくる。

ギラリと光る鋭い目は気を抜くと吸い込まれそうだ。


風助
風助
オレに同情した?
ならクリスマスデートしてくれよ
いーだろ?
心美
心美
でも、私には遊佐くんが…
風助
風助
また彼氏?
あんな男なんか忘れちまえ
あんたを無視して、距離置いてんだろ?
心美
心美
でもまだ彼氏だから!

なぜかムキになって叫んでしまった。

きっと自分でも不安だから
こうやって口に出して言い聞かせてる。
風助くんは唇を噛み締めて、悔しそうにうつむいた。

でもそれも一瞬のこと
次の瞬間には痛いほど抱きしめられてーー


風助
風助
可哀想なスケベちゃん
ならオレが全部忘れさせてやる
心美
心美
え…
風助
風助
悪い…オレあんたを手に入れるためなら
手段なんて選ばないから
彼はボソリと呟いた。

そして突然、彼のスケベアーが大声をあげる。
スケベアー
スケベアー
スケベパワーー!!! 
風助のとりこになぁーれ!!
心美
心美
へ!?
カッと眩い光に目を閉じた。
それと同時に頭の中がぼーっとかすみがかっていく。


あ……れ? どうして……何も考えられない…


彼のギラつく瞳の中に、混乱する私が映っている。
心美
心美
ふうすけ…くん
今、なにを……
風助
風助
なにー? 
オレのこと好きになってくれた?
心美
心美
好き……?
風助
風助
そう、オレら付き合ってるでしょ?
もうヤることぜーんぶ、やったっしょ?

耳元で囁かれるハスキーボイスは甘い響きを纏う。

心美
心美
あれ…そうだっけ……

誰か大切な人の顔が思い出せなくなっていく。

忘れちゃいけないのに……
なのに、どんどんこぼれ落ちていく。

きっと、絶対に忘れちゃいけない大好きな人……。

風助
風助
オレはあんたの彼氏
キスだって ×××ピーーだってやった仲でしょ

耳をくすぐる彼の言葉が、頭の中にこびりつく。
心美
心美
そう…だっ…け
風助
風助
そうだろ?スケベちゃん

なぜか泣きそうな顔でそう言って
彼は私のおでこに優しくキスを落とす。

伏せたまつ毛の影、むせかえる程のフェロモン…




そうか、私にはスケベで素敵な彼がいたんだ。

たらりと鼻血が垂れた。









イルミネーションでキラキラと煌くクリスマス。

駅前の待ち合わせスポットで、私は彼を待っていた。
心美
心美
風助くんまだかな…

冷える指先をこすりながら
電光掲示板に映る下着メーカーのCMを眺めていた。

男性下着を着たモデルに、どこか見覚えがある気がして目が釘付けになってしまう。

心美
心美
(うわぁ…あの腹斜筋、理想のライン!この人、私の好みドンピシャな身体だ!それにお尻の筋肉も最高!きっとどんなパンツだって似合うんだろうなぁ)

ツンと鼻血の気配がして、思わず鼻をつまんだ。

スケベアーたちも騒ぎはじめる。

心美
心美
(女優さんと抱き合っても素敵。
…でもあんまりくっつかないで欲しい…
なんだかもやもやする…)
スケベアー
スケベアー
遊佐だぞ!!
スケベアー
スケベアー
心美、あれは遊佐だぞ思い出せ!!

スケベアーたちはここ最近
「ユサ」という人のことを必死で伝えてくる。

でも私にはその人が誰なのかさっぱりわからない。
心美
心美
(ユサって誰なの?)
スケベアー
スケベアー
心美の彼氏だぞ!!
心美
心美
(え、でも私の彼氏は風助くんだよ)
スケベアー
スケベアー
違う!目を覚ませ!
スケベアー
スケベアー
こんなデートまやかしだ!!
心美
心美
(まやかしって…?)
風助
風助
おまたせスケベちゃん!
はい、おまえら邪魔~

風助くんがスケベアーたちをデコピンで追い払った。

そして私の手をぎゅっと握って、彼のコートのポケットに入れる。


じんわりと温かい熱で、指先がじんじんする。

それに彼の香水の匂いに溺れそう。

風助
風助
今日はクリスマスだし
特別イイとこに連れてってやる
心美
心美
いいとこ?
グイッと腕を引かれ
まるでキスされそうな距離で彼は言った。
風助
風助
教えなーい
着くまでのひ・み・つ

愛おしそうに私を見つめる彼の目。

まるで肉食獣のその瞳、ダダ漏れのフェロモンにビリビリと身体が痺れた。