月島side_.
『フワッ』と飛んできたトス。
自分が手を伸ばしたところにピッタリと収まるボール。
『バシンッ、!』
黒尾「おぉ〜、ナイスコース、!」
月島「どうも…」
黒尾「よーし、1回休憩、!」
木兎「だぁー、負けたぁ、!!」
『チラッ』と小櫻坂さんに目線を送る。
涼し気な表情の小櫻坂さん。
…やっぱり上手いな。
上手いセッターってみんな精密機器みたいに、"ここ"ってポイントにトス上げてくるよな。
速さも、高さも、タイミングも…
全部が"丁度いい"。
『チラッ』と小櫻坂さんの目線がこちらに向けられる。
月島「ツッ、」
『んっ、』とスクイズボトルを手渡される。
月島「どうも…。」
スクイズボトルを受け取り、小櫻坂さんの隣に並び、壁に背中をくっつける。
『…慣れた、?』
月島「え、」
『俺のセットアップ』
月島「あ、はい…」
『…。ツッキーさ、俺がなんで"コートの覇王"って言われてるか知ってる?』
月島「えっと…、外から見たらコート内のプレイヤー全てを操ってるように見えるから、でしたっけ、?」
『そうそう。』
月島「それが、何か…?」
『実際に俺が操ってる訳じゃない。それは分かるだろ、?俺がやってるのは、味方への指示出しだけ。』
月島「はい…。」
『ツッキー、俺は烏野のセッター2人みたいに優しくないから』
月島「…、?」
影山に比べたら、随分優しいと思うけど…。
『セッターって言うのは、スパイカーに最大限のパフォーマンスをさせることが仕事。俺はそう思ってるよ。』
月島「…はい、。」
黒尾「よし、再開するぞー、」
日向「やったぁー!!」
賢汰「お前、それ毎度言うの、?」
日向「え、嬉しいじゃないですか、!」
小櫻坂さんはみんなの会話を横目に見たあと、向き合うように僕を見た。
『ツッキー、頑張って、』
月島「っ…、はい。」











編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!