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振り返るとそこには … グク がいた 。
心配そうな顔で ,こちらを覗き込んでくる 。
「…っ……!あんま、っ…見ないでっ…泣」
グク「あっ…ごめん」
「………グク、」
グク「ん?」
「テヒョンは…ッ……浮気…してると思う?」
グク「…え?あのテヒョンが?」
「うん…ッ、」
グク「テヒョンに限ってそれはないと思う」
「だよね、ッ…」
グク「…何でそんなこと聞くの?」
「ハウンに言われたんだ…ッ……テヒョンが女の人と楽しそうに遊んでるところ」
グク「…………そ、そうなんだ……」
「ねぇ、ッ…グクッ……違うよね…? テヒョンは、浮気なんて…しないよね…?泣」
泣きながら ,グク に訴え掛けた 。
「 違うよ 」 そう言って欲しかった …
グク「しない………とは、言い切れない。かな…」
「………えっ…?」
グク「もしかしたら…ほんと、かもしれないし…」
「っ………」
グク が言ってる事を信じたくなくて ,
私は ,また走って家に向かった 。
✱✱✱
「…………テヒョン?」
テヒョン『あっ!あなた!おかえりっ』
「えっ、と………なんでいんの?」
テヒョン『あ……謝ろうと思って』
「…」
テヒョン『あなたの…好きだった奴には、もう謝ったから………ごめん!』
「……うん。許す。けど、もうあんなことしないで?」
テヒョン『………わかっ、た…』
曖昧な返事をする テヒョン 。
ほんとに ,信じていいんだよね ?
「あ、のさ…テヒョン」
テヒョン『ん?』
「浮気…とか、してないよね…?」
テヒョン『え?してないけど… なんで?』
「いや、っ…気になっただけ」
テヒョン『…』
「ほんとに、気にしないでっ」
テヒョン『ん、わかった』
「じゃ、じゃあね」
テヒョン『また明日な!』
「うん」
✱✱✱
あなた : ハウン、テヒョン浮気してないって言ってたよ
部屋に入って ,ハウン にこれだけ送った 。
するとすぐ返事が来た 。
ハウン : ふーん、じゃあ別れなかったんだ?
え … ?
あなた : どういうこと?
ハウン : なんで、別れなかったの?
あなた : え?
ハウン : 私、昔からあなたが嫌いだったんだよね。私が欲しいもの全部もってるのに、テヒョンまで奪う気?
あなた : 奪ってなんかない
ハウン : は?とぼけんじゃないわよ。私のテヒョンを返してよ!!!!!
あなた : テヒョンは物じゃない!
ハウン : 返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ
お前なんか死ねばいいのに。
死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね
ハウン ,私もずーっと黙ってたことがあったんだ 。
あんたのこと親友って ,思ってないし
昔からずーっと …
″ 大っ嫌いだったよ ″
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!