俺は、この間あげたホラーゲーム実況の評価が高いことを見て、ソファの上でにやけていた。
今、俺の家にはらんとすちが集まっている。
俺の家は聖地らしくて、こうやってよく俺の家に来るんだ。
まあ、俺から誰かの家に行くこともあるけど。
「ひまちゃん、何か嬉しそうだね。」
「まあな。この間のホラゲ実況の評価が良くてさ。ほら見て?高評価の数。」
「うーわうーわうーわ。てか、なっちゃんホラゲ苦手のによくやるよねぇ。俺は別に苦手ってわけじゃないからいーけど、苦手だったら絶対やらんよ?必要最低限以上は。」
「いやぁ、、、伸びるから☆」
俺がそんなことを言っていると、そういえば、とすちが声を上げた。
「そういえば、ひまちゃん、そろそろ歌ってみた上げないの?この間上げてから大分経つけど。」
すちに言われて、俺はピタリと動きを止める。
まあ、俺だってうたは上げたいと思ってる。
そもそも俺は一応『歌い手』って肩書きでYouTubeやってるわけだし。
だけど、俺はゲーム実況をメインでやってきたから、歌を上げたらファンの反応が怖い。
『ゲーム実況じゃないんだー?』とか『歌はいらん』とか言われたらどうしよって。
歌い手だけど。
ずーっとゲームメインでやってきたから、俺のゲーム実況目当てでチャンネル登録してる人もいるだろうし。
そういうことを話したら、2人共黙り込んでしまった。
「んー、、、そっかぁ。でもさ、なっちゃんの歌を待ってる人もいるんだと思うんだよね、俺は。いや、無理に上げろとは言ってないよ?だけど、ホントにたまにでいいから上げよって話。俺、なっちゃんのゲーム実況も好きだけど、歌も好きだしさ!なっちゃんの1リスナーとして!」
らんが、ちょっと言葉を選びながらそう言った。
「ゲーム実況も好きだけど、歌も好き」という言葉は、もう少しで俺の涙腺を攻略するところだったことは、らんは知らないだろう。
かなり心に深く刺さったことは、らんは知らないだろう。
何てったって、何とか隠しきったんだから。











編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。