そう大声で怒鳴り , 僕を壁に追いやる
責任だって 馬鹿みたい
僕とこの関係になったのは自分が望んだからでしょ
二人でお酒を飲んだ日に ,
自分がセフレでもいいからって言ったんじゃん
なのに今更責任取れって
頭が弱いにも程があるよ
そう言うと , 目の前のバカ男は
お前のせいで彼女に振られただの
お前にかけた時間と金を返せだの
心底どうでもいい話をし始めた
彼女いるのに僕にも手出したんだ
笑っちゃうくらいクズだね
そう言いたいところだったけれど
これ以上ヒートアップしたらきっと
手を出してくる
そう思って口を噤んだ
あ ー ぁ , 早く終わらないかな
同じくらいクズのくせに
自分を棚に上げて人を怒鳴りつける
その滑稽さに早く気が付けばいいのに
" お前のその目が , 俺をイラつかせるんだよ "
… やっと忘れられたと思ったのに
またあの男の姿が頭に浮かんでくる
勢いよく振り上げられた拳が
僕の頬目掛けて振り下ろされる
結局僕は
同じことを繰り返すんだ
頬に鈍い痛みが走った瞬間
少し遠い場所から名前を呼ばれる
目を向けると , こちらにカメラを向けるどんひょんと
警備のおじさんが立っていた
二人は僕から男を引き剥がして
おじさんは男を連れてどこかに行った
その後 , 僕はどんひょんに連れられて空き教室へ
殴られた頬がじんじんと痛む
それと同時に
忘れかけていた記憶がぶり返して
すごく気分が悪くなった
当たり前でしょ
僕殴られてるんだからね
自分より大きい , 成人済みの男に
そんな僕の頬を優しい手つきで撫でながら
何かを考え込むどんひょん
… 何考えてんのかな
いつもみたく優しい言葉をかけて
キスして , 甘やかしてくれたらいいのに
どうして今日はしてくれないの
… もしかして , どんひょんはもう
僕を好きじゃないのかもしれない
こんなんだったら , どんみんに助けて欲しかったな















編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。