アパートに着くと、佐藤は俺を丁寧にベッドに寝かせ、一息ついた。
あ、もちろん、部屋は佐藤の部屋だ。
この様子だと、俺が隣の部屋に住んでいるとは気付いてないのだろう。
俺は内心ホッとする。
佐藤は俺がそんな事を思っているとは露知らず、
額の汗を拭いながら爽やかな笑顔を作る。
キャンキャンと食いつくように言うと、
佐藤はゆっくりと頭を横に振る。
言い返そうとすると、ピト、と長い人差し指が唇に押し当てられた。
ぎゅっと指で唇を押し潰すようにされ、言い返すことが出来ない。
逃れようと顔を背けようとすると、
今度は頬に手が添えられ、前を向かされる。
そして、顔を佐藤の大きな両手に包み込まれた。
𝙉𝙚𝙭𝙩 .














編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。