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第29話

29 . おかしな夢
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2024/07/13 12:00 更新


大飛
大飛
あ、あの......?
優太
優太
大飛君、俺は決めたよ。大飛君にとって俺のキスが気持ちいいものだとするならば、俺は喜んでキスをするよ。もちろん、ハグも
大飛
大飛
え、え......??
優太
優太
つまり、大飛君にとってもプラスになるならば、俺は大飛君にこそ、この溢れんばかりの欲求を受け取って欲しい!
大飛
大飛
え、ちょ......
優太
優太
という訳で、これから宜しくね、大飛君♡
大飛
大飛
......はぁぁあ!?


......頭が追いつかない。


口をパクパクさせる俺を残し、
佐藤は満足そうにキッチンへと去っていった。




そして、夕方。


バイトの時間が迫り、俺はベッドから降りる。


大飛
大飛
着替えなきゃ......


確か先程、佐藤は俺の服を洗濯機に放り込んでたっけ。


今は佐藤に借りたトレーナーを着ているのだけれど、サイズは大きいし、こんな格好でバイトに行く訳にはいかない。


大飛
大飛
( バトルの時間まで、あと1時間半......もう準備して出ないと遅刻する )


ちなみに佐藤は今、夕飯の買い出しに出ているので、
抜け出すなら今しかない。


服は明日以降にでも返してもらうとして、
今はとにかく、隣の自分の部屋に戻ろう。


大飛
大飛
( で、バイトに行く、と )


そう決めると、俺は急いで荷物をまとめ、佐藤の部屋を出た。


当たりを確認しながら、急いで自分の部屋に入ると、
なんだか夢から覚めたような気持ちになる。


大飛
大飛
( はぁ......なんか、おかしな夢でも見た気分 )


これからバイトだし、一旦しっかり現実に意識を戻すべく、
ゆっくり深呼吸をする。


そして自分の服に着替え、佐藤に借りたトレーナーはクリーニングに出すことにした。


なんだかんだ世話になったし、
せめて服はちゃんと綺麗にして返したい。


俺はトレーナーを紙袋に入れると、
カバンと一緒に持ってバイトへ向かった。


と、そこまでは良かったのだか。


駅へ向かう途中、スーパーの近くに佐藤を発見した。


大飛
大飛
( うぅ、やっぱ通り道だし、遭遇するよな )


ちょうど駅の手前にスーパーがあるので、予想はしていた。


しかし、見つかってはいない。


自転車置き場を通り抜けていく佐藤を見送ってから、
俺は再び駅に向かって歩みを進める。


するとその時、後ろから聞き覚えのある声が。


??
佐藤くーん!こんなところで会うなんて。買い物?
大飛
大飛
( あれは...... )


確か、藤野先輩、だ。


気になって、俺はついつい建物の影から2人を観察する。


藤野先輩に気づいた佐藤は、嬉しそうに手を振って応えている。


大飛
大飛
( ふん......嬉しそうな顔してんじゃん )


楽しそうに話している2人。


おそらく、恋愛サークルの話で盛り上がっているのだろう。


大飛
大飛
( 恋愛サークルなんて、絶対入んねーからなっ )


俺は心の中で吐き捨てると、クルリと背を向け、駅へと急いだ。


𝙉𝙚𝙭𝙩 .

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