第2話

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2025/10/01 09:00 更新
水泡症候群___________________

・水に触れると皮膚や組織の一部が水泡化して徐々に「泡(気泡)」として分解されていく
・水に触れていないと呼吸困難や声が出にくくなる発作を起こす
・症状が進むと手足の機能低下、動きにくさが出る
・患部が泡になる途中で部分的に消失・再生を繰り返す不安定な状態
・治療法はほぼなく、※※※※※※※という特殊な刺激で完全治癒することがある
・最後は海に飛び込み泡となる
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診断は「水泡症候群」だった。
耳慣れない病名。
水に触れないと息がしにくくなり、声が出にくくなり、足が動かなくなる。
やがて全身が泡となって水に還ろうとする。
特に「海」への衝動が強くなる。
海に飛び込みたい、という欲求が頭を支配する。
ただの自殺願望ではなく、体が勝手にそうさせる病。
その症状が出てから、俺はどんどん壊れていった。
水に触れていないと息苦しく、声が出ない。
ステージでも、歌えない瞬間が増えていった。

活動休止を発表した俺を、真っ先に心配してくれたのはみっちーだった。
「謙杜、大丈夫か。」
「何かあったら俺に言えよ。」
最初はうっとうしかった。
でも、日に日にみっちーのことが頭を占める時間が増えていった。
声をかけられるたび、胸の奥が少しだけ温かくなるのを感じる。
症状が進むにつれて、体はさらに限界に近づいていった。
足首が動かない。声が出ない。
夜中、気づけば海に向かって歩いている自分がいた。

【短くてごめんなさい🙇🏻‍♀️՞次回最終話です!】

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