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家に帰り、部屋のベッドに座りながら溜息をつく。
少し、物足りない。
所謂、承認欲求、というやつだろうか。
オレは、久々にエゴサをすることにした。
今まで、自分を守るために必死で避けてきたエゴサーチ。
理由はなんとなくだ、
なんとなく、みんなに見て欲しかった、
それだけなのに。
オレは絶望した。
検索エンジンに「天馬 司」と入れ出てきた言葉は、
”検索結果が一致しませんでした。
もう一度、別の言葉を入れてお試しください。”
何故だ、何故、出てこないんだ。
スマホを持つ手が少し震える。
背中に冷や汗が走る。
真っ暗で静かな部屋に、息を飲む音だけが響いた。
だんだんと、イライラしてきた。
何故、オレへの評価がないのかと。
褒め言葉でも、軽蔑でもなんでもいい。
とにかく、オレに対してのナニカをただひたすらに欲していた。
「ワンダーランズ×ショウタイム」と検索すれば、アイツらに対する投稿等はたくさん出てくる。
そのほとんどが、いや、全てがアイツら3人のことを褒めちぎるような内容だった。
アイツらが評価されるのは至極当然のことだと思うし、オレも、座長としても1友人としてもとても喜ばしい限りだった。
でも、それとは反対に少し怖かった、寂しかった、置いていかないで欲しかった。
大切な仲間にそんな醜い感情を抱いてしまうなんて、オレは本当にダメなヤツだな。
そう、自分を心の中で軽蔑しながら、そっとスマホの画面を閉じる。
そしてようやく訪れた眠気を受け入れながら、目を瞑った。








![# 攻略対象より悪役に惚れました . [ 冬司ver ]](https://novel-img-gcs.prepics-cdn.com/prcmnovel-tokyo-prod-converted-images/p/463Ienje96SMnaxqeg7tvIaFh9p1/cover/01K566339R5TNCGP01WCWNSK9G_resized_240x340.jpg)




編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。