
心の声:幻太郎
幻「一二三さん。」
伊一「どうしたんだい?子猫ちゃん?もしかして、夜道が怖いのかい?」
幻「いえ、そうじゃないんです。」
伊一「じゃあ、、?」
幻「聞きたいことがあって。」
伊一「どうしたんだい?」
幻「あなたにとって、独歩さんはどういう存在ですか?」
伊一「独歩くんかい?そうだねぇ、昔からの友人、親友と言ったところかな」
幻「………独歩さんに何か友達以外で特別な感情を抱いたりしたことはありませんか?」
伊一「特別な感情、か…。それはつまり、僕が独歩くんに恋愛感情を抱いたことがあるかとか、そういうことかな?」
幻「…………そんな感じです…。」
伊一「それを聞くのはどうして?」
幻「………それは…。」
伊一「……ごめん。意地悪をしてしまったね。」
幻「……いえ、言います。」
幻「小生、実は友人に変な思いを寄せているんです。これが恋であるのか、はたまた違う感情なのか…。」
幻「普通だったらこれは恋だと思うんです。でも、小生は男、そして友人もまた男であるのに、同性に恋をするのはおかしいことだと思いませんか?」
幻「だから、もし一二三さんも同じ感情を抱いたことがあるなら、これは恋じゃないって、否定したかったんです。」
伊一「なるほどね…。僕は同性に恋をするのはおかしいなんて思わないよ。そりゃあ少しは驚くけど、好きになる相手が必ず異性でなくてはならない決まりはないし。」
伊一「それに、子猫ちゃんはその彼にしかない魅力に心を奪われたんだろう?ならそれは、立派な恋だ。」
幻「一二三さん…。ありがとうございます。なんでこんな簡単なこと、小生気づかなかったんでしょうか…。好きなものは好き、それでいいんですよね…。」
伊一「そうだよ。だから、その気持ちを大事にしてあげて。」
幻「一二三さん…。」
きっと、彼ならホストモードじゃなくても、同じことを言うだろうと思った。だからこそ、とても説得力があるように感じた。
彼がナンバーワンホストと言われるのも何となくわかる気もする。悪いやつじゃないんだよな。
幻「一二三さん」
伊一「なんだい」
幻「あなたに相談があります。」
他人に自分の悩みを相談するなんてありえない。今までの小生だったらそうだった。でも、彼には相談したい。初めてこんな感情が起こった。でも帝統に抱くものとは少し違う気がする。これが『ダチ』ってものなのか?
伊一「僕なんかでいいのかな」
幻「あなたに、聞いてほしいんです。」
伊一「…………僕でよければ喜んで」
どうして相談する相手ができただけでこんなに救われたような、わくわくするような、嬉しいような気持ちになるんだろうか。
幻「実は、小生は」
伊一「うん。」
幻「小生は、ありすがわd…」
帝「幻太郎?!」
なっ…?!まさか………
幻「だいす?!」












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!