当時の事を思い出し、私は近くにあった枝を徐ろに掴むと、そのまま雪の上に"ある絵"を描き始めた。
「なんだその絵」と可笑しそうに笑みを零すジョージに視線を移してから「覚えてないの?」と口にする。
「似てるでしょ?」と首を傾げ、ジョージに視線を向ければ「いや、俺の絵の方が上手かったな」とジョージは雪の上に描かれた私の絵を見ながら可笑しそうに笑った。
記憶にある限りじゃ、私の絵もジョージの絵も大差ないとは思うけど…なんて考えながら、私とジョージは少しの間、沈黙と共にその絵を眺めていた。
息苦しくない沈黙が続き、冷たい風が頬を撫でた時
私は、地面を見つめたまま徐ろに口を開き、そのままジョージの方へと顔を向けた。
一瞬目を見開いたジョージは、私の言葉に微かに眉を寄せた後、直ぐに優しげな笑みを浮かべ、私の瞳を見つめ返してきた。
ジョージの瞳を見つめ、私は真っ直ぐ感謝の気持ちを伝えた。あの日、あの公園にジョージが来てくれなかったら…きっと私は、父の誘いを受けていただろう。
そして、左腕には"闇の印"が刻まれ、あの日ジョージが私に言ったような結末が待っていたに違いない。
そうならなかったのは…紛れもなくジョージのおかげだった。ほんの少しだけ戸惑ったような彼の表情を見つめていると、ジョージは ふっ と笑みを零してから、地面の絵に視線を落とした。
普段は自信満々。そのくせに、どこが謙虚さがあるジョージの言葉は、あの頃と変わった感じがしなかった。
ジョージの言葉に顔を綻ばせた私は、彼の手に自分の手を重ね「あなたにとって、大した事じゃなくても…私は、本気で感謝してるのよ?」と微笑んで見せた。ジョージの僅かに動揺した表情と共に、重ねた先にある彼の手の冷たさが体に伝わる。
そう言った私は、ジョージの手を僅かに強く握った。
そんな私に対し、彼は何も言わず、ただ私の事を見つめ続けた。お互いの瞳にお互いが写り、先とは違う…不思議な沈黙がその場に流れる。
「ジョージ…?」私が控えめにそう呼べば、ジョージはハッとした様に目を見開き、瞬きを繰り返してから、私の手から自分の手をするりと抜くと視線もそのまま逸らしてしまった。
慌てて言葉を探る様なジョージの声に、私は眉を寄せた。私が何かまずい事でも言ってしまったのだろうか…
挙動不審とも取れる彼の言動に、思わず首を傾げる。
"何か"をはぐらかされた。そんな気がした。
だけど、それを深堀する事はできなくて、私はただ流れに合わせてジョージとの会話を続けた。今日話していて、何度が感じた違和感。それを理由を告げる様子もないジョージ。
私は、何処かの赤毛の双子とは違って、心を見透かしたような言葉はかけられない。だから変に探るのはやめておこう。それに、何かを隠しているのだとしたら…ジョージなら、きっといずれ話してくれるだろう。
私は、そう思う事にした。
あの日、フレッドに謝ろうと皆がいる部屋の扉をノックした瞬間、ジョージの予想通り、フレッドが真っ先に私に抱きついてきて、お互いに謝り続け、私達は無事に仲直りが出来た。
そして、死喰い人にならない事を決心した私は、父に"吠えメール"を送り付け、その後に届いた父からの手紙は軽く読んでは、全て燃やし続けた。
全てをみんなに打ち明け、心の負担が無くなったからか
不思議とそんな行為も怖いとは感じず、今まで上の空で参加していたD.A.の訓練も、クリスマス休暇後には、まともに参加できるようになっていた。
そう言ったジョージは、爪を立てた様なポーズをして
私に向かい、少しだけ悪戯に笑って見せた。
私はそう言って思わず苦い笑みを浮かべた。暗い雰囲気になってしまう。そう思っていても、気がつけば口から出てしまっていたその言葉に、ハッとし唇を引いた。
だが、そんな心配はジョージの前では杞憂だった様だ。
私が微かに視線を下げてそう言うと、ジョージはほんの少しだけ私の顔を覗き込むようにして「それが一番さ」と優しく微笑んだ。
そう言ったジョージは、当時と変わらぬ如何にも嫌そうな表情を浮かべ、必要以上に顔を歪めた。
それにつられるように、私も当時のアンブリッジの事を思い出し「そうね、あの時は…」と言いながら自然と眉間に皺を寄せた。
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あなたちゃんの守護霊は、なんと雌ライオン🦁
意外でしたか?皆様はどんな守護霊を想像していましたか?✐☡ ⋆*
久しぶりの現代パートですね𓈒𓏸𓐍
と言っても、更新自体が1ヶ月以上ぶり…
遅くなって申し訳ありません🙇♀️
これからも、作者の私情により更新が遅くなり、読者の皆様をお待たせしてしまう形になると思いますが、どうか暖かい目で見守り、気長に待っていただけると幸いです🙇♀️
そんな中【お気に入り🌟】700人を突破致しました!🎉
皆様、いつも応援ありがとうございます🍀*゜
まだまだ、未熟者ではありますが、この作品をなんとか完結まで皆様の元にお届けしていきますので、最後までお付き合い頂けると嬉しいです!
これからも応援のほどよろしくお願い致します🕊🤍











編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。