第35話

Page;33:スピンオフ03『If I were』
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2025/03/16 09:00 更新
もしも僕が彼だったら、こんなに愛おしい人離さないのに。

腕の中、くりくりとした目をこちらに向けて
啞然としているあなたへ笑いかける。


Ü
…ま、まって今なんて
Taehyun;
Taehyun;
だから好きだってば
Ü
…へ…
Taehyun;
Taehyun;
僕じゃだめなの
Ü
…駄目とかじゃなくて…その…急すぎない、?
Taehyun;
Taehyun;
急じゃないよ、これでも5年間温めてたんだけど
Ü
えっ!?




初めて会ったあの日から
あなたの名前を呼んだその日から

ずっとずっと、好きだった。


Taehyun;
Taehyun;
好きだよ



ゆっくりでいいから、どうか僕を見て。

ふと、先ほど見た椿の花言葉を思い出しながら髪をなぞった。


Ü
…ごめん、私気づかなくて…!
Ü
…苦しい思い、きっとさせたよね?
Taehyun;
Taehyun;
いいんだよ、そんなところも好きだし
Ü
…テヒョナ…
Taehyun;
Taehyun;
ゆっくりでいいよ、
忘れるために利用してもいいから…
Taehyun;
Taehyun;
ちゃんと、僕のことも見てて




止まった涙を飲み込んで、君は何ていうかな。



頬を伝わる指が遊んで、唇に触れる。

その唇から出る言葉すべて飲み込んでしまえば、
あなたは僕を見てくれるのかな。

最低最悪な思考をなぞるように、ふわりとキスをした。



雪が僕らを包みこんで離さない。

まるでドラマのワンシーンみたいだ、なんて冷静に考えながら
何度も何度も、言葉を飲む。


Ü
…っ、んぅ…
Taehyun;
Taehyun;
…っふ、
Ü
…て、てひょな…!!
Taehyun;
Taehyun;
…ねえ、椿の花言葉、知ってる?
Ü
え…?急になに…
Taehyun;
Taehyun;
赤は謙虚な美徳、白は至上の美しさ




僕の腕の中、抑えるように僕の腕を掴んだあなたの顔を覗き込んで、どこか泣きそうになりながら笑いかけた。


Taehyun;
Taehyun;
まるであなただ



初めて会ったあの日から何も変わらないあなたがどこかにいて
僕はそんな彼女を見るためにそばにいる。





ねえ神様。

あなたの小指に結ばれた赤い糸の先は誰に繋がっているのかな。


Ü
テヒョナ…
Taehyun;
Taehyun;
あなたのためじゃないよ
Taehyun;
Taehyun;
僕がそばにいてほしいから言ってるんだ
Taehyun;
Taehyun;
ずっと隣に居てくれない?
Ü
…うん、



彼女の良心を傷つけたって、僕が癒してあげるから。



もう一度ぎゅっと強く抱きしめて、
溢れた涙のあとにキスを落とす。



ボムギュさんには譲ってやらない。



これ以上この子を、傷つけさせてなんてやらない。

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