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第1話

ープロローグー幻影に殺され、そして最強へ!!
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2024/04/06 09:30
コミックマーケットのイベントブースでは、アニメや漫画の読者視聴者が集まってワイワイガヤガヤと喧騒けんそうが聞こえてくる中、目当てのイベントを周り、欲しかったグッズを買い終え、自宅へと帰る途中で朔間剛史サクマ・ツヨシは「闇」に包まれた、謎の人間ニンゲンを見た。いや、「謎」と言うより、それはもう「自分」にしか見えなかった。そして、その姿形もサクマにしかることが出来ないようだった。
どうやらサクマの「幻影ドッペル・ゲンガー」ということらしい。幻影ドッペル・ゲンガーはサクマを見てニヤリと笑う。サクマはその幻影ドッペル・ゲンガーに、
朔間剛史(サクマ・ツヨシ)
朔間剛史(サクマ・ツヨシ)
誰だ?お前、お前は俺の一体何者なんだ!?
言うと幻影ドッペル・ゲンガーは相変わらずニヤニヤ笑い続けているが、それでいて「無」であるようにも思えた。無、「無感情」の「無」、「無感心」の「無」、この心無い影にはこう言った表現が似合う。しかし、反応がうす過ぎたせいか、サクマはさらに問いかけようとするが、
朔間剛史(サクマ・ツヨシ)
朔間剛史(サクマ・ツヨシ)
こたえろ!!どうしても答えないなら、それをハッキリさせるまで、俺は帰らねェ!!
恐怖といかりに駆られ、つい先走ってしまった。と思ったその時。
「闇」サクマ
「闇」サクマ
ニシシシ・・・俺が、誰かだって?
それはお前だよ!朔間剛史サクマ・ツヨシ!!
朔間剛史(サクマ・ツヨシ)
朔間剛史(サクマ・ツヨシ)
……ッ!!
「闇」サクマの発言に衝撃を受け、立ちすくむサクマ。――しかし、そこで退いたりなどは一歩もしたことはなかった!!だから、こんな偽物ニセモンには何を言われようと何されようと、絶対ゆずれねェんだよ!!――
不気味に笑う「闇」サクマを圧倒するように強く念じ、負けない。負けない。負けない!負けない!!負けない!!!と、心の中で唱え続ける。
「闇」サクマ
「闇」サクマ
よし、わかった…――それじゃ、俺が朔間剛史おまえ能力チカラを与えてやる
朔間剛史(サクマ・ツヨシ)
朔間剛史(サクマ・ツヨシ)
? ち、からって何だ?
「闇」サクマ
「闇」サクマ
正確には、「あらゆる事象、現象、相手を含めすべてひっくり返すことが出来る、神の力」
朔間剛史(サクマ・ツヨシ)
朔間剛史(サクマ・ツヨシ)
神?んなもんどうやって
手に入れるんだよ!!
幻影ドッペル・ゲンガーの言うことに戸惑いを覚え、「闇」サクマの言っている事に対し、それが正しいのか、間違いなのかがわからないくらいの不審ふしんな気持ちがサクマの頭の思考回路を横切る。「闇」サクマはサクマの肩に両てのひらを掛けてそのまま、
「闇」サクマ
「闇」サクマ
お前に能力チカラを与えてやる。だが、
その為にはまず、お前には死んで貰わねばならない、、、、、、、、、、、、、、。そしてお前には、どんな空想や願いも叶える事ができる力を手に入れることが出来ると
約束しよう。
準備はいいか?朔間剛史。
は!?わけわかんね!と、言い切る前に幻影ドッペル・ゲンガーが肩に掛かった手により一層、力を込め、そこから「闇」のまくが現れ、その膜が朔間剛史の身体を包み、「闇」サクマは「闇」にけて消え、気がつくと何処どこかの建物の屋上の、淵に、、、立っていた。
再び「闇」サクマが出現し、直前までの肩に掛かった掌もより強く、深く、食い込んでいた。
その手を離すと同時、サクマは、
「闇」サクマ
「闇」サクマ
死ね!!!!!DEATH
と聞こえた時にはもう、地上何十メートルもある高いビルの屋上から、まるで空気に寝そべるように、天空から落下し、―――――死んだ。
意識が戻ると、どこを見回しても全く見憶みおぼえのない風景、建物、洞窟や王宮みたいなものが存在する、、、、ため、一瞬この世の物ではいかのようにも思ったが、
朔間剛史サクマ・ツヨシは死んだ。
今更生きているはずがない。と、思った時。偶々たまたま見つけた姿見すがたみで鏡に映った自分を見る。
そこに映ったのは、これまでのサクマの面影おもかげなど、微塵みじんも存在しなかった。
朔間剛史(サクマ・ツヨシ)
朔間剛史(サクマ・ツヨシ)
え!?ちょ、ま、これ、俺!!?
我ながら美しい。でも、俺死んだ筈じゃ?
確かにサクマは死んだはずだ。しかし、そこに映った
サクマの姿は、手足には、純金の篭手こてやブーツ。胴体には高貴なよろいに身を包み、頭は金髪に染まり、肩からは純白のマントを下げている。
これが自分の姿だとは到底思えない。
というかこの世界がもう疑わしい。
俺は死んで、目覚めて、気がついたら何故なぜかこの場所にいた。なんか、見たことないモノばかりあるから、夢、天国、ではないか・・・と、考え込んでいると、一つの事実に思い至った。
朔間剛史(サクマ・ツヨシ)
朔間剛史(サクマ・ツヨシ)
そうか・・・これは、死んで天国、地獄じごくに行ったわけじゃない!!
そもそも俺は元の世界で死んだあと、この世界で生まれ変わったんだ!
生まれ変わり。転生した、ということか。しかし、この姿は一体。どこの誰なんだ?いや、俺なんだろうけど。
と、自問自答しつつサクマは、自分がどういう「人」として生まれ変わったのか、まだわからなかった。そんなサクマの心を見透みすかしているかのように眼前に雷をまとった、「神」の姿が現れた。日本神話にも出てくる「雷神」にもよく似ているが少し違う。と言うか、違いすぎる。頭から生える髪の毛は静電気によって逆立ち、を見開き瞳孔どうこうから白い稲妻のごとき光を放ち、全身が雷に覆われたような、そんな印象だった。
トール
トール
我が名はトール。「全能の神」、成り!!
トールと名乗った「全能の神」は、両てのひらかかげ、そこから雷で生成された、白い光球が出現した。
光球はまばゆく発光し、サクマの身体を包んだ。
トール
トール
其方そなたに力を授けよう。我が「権能」、
受け取るが良い。「想像イメージした事は何でも出来るようになる」能力チカラだ。其方なら、
必ず使いこなせる。頼む、その力で世界を救ってはくれぬか?!!!
サクマはトールの言うことに疑問を抱く。
「闇」サクマも同じ事を行っていたからだ、、、、、、、、、、、、、、、、、
なら何故そんな事を聞くのか?と思い聞いてみることにした。
朔間剛史(サクマ・ツヨシ)
朔間剛史(サクマ・ツヨシ)
「何でも出来る」って、俺の幻影ドッペル・ゲンガーのあいつも言ってたぜ。どうして同じ事を繰り返さなきゃなんねぇんだ!!
トール
トール
奴は其方の幻影だ。幻影ドッペル・ゲンガーの言う事なんて全然大したことはない。それどころか、アレはなんの取り柄もない大嘘つきだ、、、、、。良いか、サクマよ。決して奴の言う事を鵜呑うのみにしてはならん!!
それだけは、しっかり覚えておけ。
サクマを殺したあの幻影ドッペル・ゲンガーが人をあざむける嘘つきなら、奴に負けないように俺も強くならなくては、と、強く心に刻みつけた。そして、サクマ・ツヨシは強くなるため、旅に出る事に決め、トールと共に、その場を去っていった。

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