恭「…ん〜、、絶対さ、あなたとは同じグループになるなって変な確信があって。そしたら尚更この気持ちは抑えなあかんかったから。」
駿「あー逆にね」
恭「…うん逆かはわからんけど。……まあそれで避けたよな」
駿「……なにわ男子出来てすぐ?」
恭「ん〜、、せやな。結構すぐ」
あの時のことはしんどいくらい覚えてる。
あなたが話しかけてきても素っ気なくして、避けて。
グループができて周りの目も変わって、きっと頼れる人なんて俺かみっちーか長尾ぐらいだったはずなのに。
そんなあなたが心細かった時期に、俺は寄り添ってあげられなかった。
そんな余裕、どこにもなかった。
とにかく必死で、あなたを自分から遠ざけたくて。
それしか考えられんくて。
駿「…今は?」
恭「今は……わからん」
駿「そっか」
少し頬を膨らませながらまたスマホに視線を戻すみっちー。
誰かに話すと、こんなにすっきりするもんなんやな。
なんかちょっと、楽になった気がする。
駿「…別にあなたと恭平なら、ファンの皆も逆に喜んでくれそうやけど」
恭「そういうもん?」
駿「もちろん全員とは言わんけどさぁ、メンバーは許してくれそう」
恭「ふは、確かに」
まあこんな話をしたってあなたからすればただの気まずい同期でしかないから。
「ただいま〜!」
和「ちょ、なんでドア閉めるん?!」
駿「おかえり〜笑」
いつも通りの感じで楽屋に戻ってきた2人。
後を追うように、どこに行ってたかわからん4人も戻ってきて、一気に賑わう楽屋。
「2人で何の話してたん?」
駿「ん〜秘密」
「そうやって仲間外れにする…」
謙「あなた!それなら俺もやで!」
「仲間だ、、謙社と私は仲間はずれ同盟」
駿「なんそれ笑 してないしてない笑、ね、恭平」
恭「んーしてない」
「適当やん」
恭「はいはい、ええからここ座れば」
ポンポンと俺の隣を叩けば渋々ちょこんと座るあなた。
相変わらずの距離感やし。
まあとりあえず、今のところはこの関係に満足しているけど。
恭「……?耳、赤い」
「……っえ、うそ、」
そっと耳に触れれば小さく震えるからその不意な反応に俺もびっくりして。
…この間から妙にあなたの女の子らしい部分押し出されてるから、、、、なんかちょっと。
やっぱり可愛いもんは可愛いよな。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。