少し俯きがちに雪乃さんは独り言を溢すように、小さな声で話し始める。
視線があちこち行ったり来たりしているのは
きっと不安からくるもので、
少し心配そうにチラチラとこっちに視線を送ってくる。
少しだけ、胸を張って教えると、
雪乃さんは安心したようにほっと息をついて肩の力を抜いた。
不安だと、どうしたって自分の本音を話せないから。
まあ、安心してくれてよかったかな、、?
続きを促すと、さっきまでよりは少し滑らかに。
でも、普通よりはゆっくり話し始めてくれる。
少しだけ、雪乃さんの目には涙が浮かんでいた。
それに、よく見ると目元に隈ができている。
本当に、眠れないらしい。
最後は少し声が震えていて、
机に一粒、二粒と涙がこぼれ落ちた。
本当に、その表情は苦しそうで。
今すぐにでも、その苦しみから解放したい。
この前新しく買った珈琲豆、使おっかな。
少しでも早く、苦しみから解放されるといいな。















編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。