笑いのツボがお互いの💙🤍
2人とも相手のその笑顔は自分にしか引き出せないと思っている
休憩中、楽屋のソファで太智と柔太朗は並んで座っていた。
太智がスマホを見ながら突然吹き出す。
太「待って、これ見てや」
柔「なに」
柔太朗が画面を覗き込む。
そこに映っていたのは、変な加工がされた犬の動画。
数秒沈黙して――
柔「……ふっ」
柔太朗が小さく笑う。
それを見て太智もまた笑い出す。
太「やばいやろこれ」
柔「いや、だいちゃんの笑い方の方が面白い」
太「なんでやねん!」
2人で顔を見合わせて、また笑う。
その様子を、少し離れたところで見ていた舜太がぽつっと言う。
舜「……あの2人さ」
隣にいた仁人が反応する。
仁「なに?」
舜「笑いのツボ一緒すぎん?」
確かに。
他のメンバーが見ても普通の動画なのに、2人だけやたら盛り上がっている。
仁「すげぇ楽しそうだな……やばいなんか俺も笑えてきた」
何故か急に楽しそうになったリーダーに舜太は肩をすくめる。
舜「じんちゃんまであっち行かんといてな……?」
その頃、ソファでは。
太「もう無理、腹痛い」
太智が笑いながら言う。
その横で柔太朗も肩を震わせている。
柔「だいちゃんのせいじゃん」
太「俺のせいちゃうやろ」
笑いながら言い合って、また顔を見る。
その瞬間、2人同時にまた笑う。
1回ツボにハマると、彼らの笑いは長いのである。
しばらくして、太智がぽつっと言う。
太「柔太朗ってさ」
柔「ん?」
太「俺とおる時、よう笑うよな」
柔「……そう?」
そうや!と言うように頷きながら少し得意そうに笑う。
太「柔太朗のその笑顔、俺しか引き出せへん気がするわ」
その言葉に、柔太朗は少し眉を上げる。
柔「なにそれ」
太「いや、なんとなく」
すると柔太朗はふっと笑った。
さっきまでより、柔らかい笑顔。
柔「……それ俺も思ってた」
太「え?」
太智が目を丸くする。
柔太朗は恥ずかしいのか少しだけ肩をすくめた。
柔「だいちゃんのその笑い方、、他のやつといる時より楽しそう」
柔「……だから多分」
少しだけ照れながら言う。
「俺しか引き出せないでしょ…」
太智が一瞬黙る。
それから、吹き出した。
太「なにそれ!同じこと思っとるやん!」
柔「ふふっ」
笑うとより一層可愛くなる柔太朗の横顔を見て、太智はまた笑う。
太「ほんまおもろいわ、柔太朗」
柔「なにが」
太「俺ら」
そう言って、また2人で笑い出す。
少し離れたところで見ていた舜太がぼそっと言った。
舜「……あの2人さ」
仁人は律儀に聞き返す。
仁「ん?」
舜「絶対気づいてへんけど」
舜太はニヤッと笑う。
舜「両思いやろ」











編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。