第6話

18
2024/12/07 13:22 更新
『生きていたいよ。』















アルの体は叫び続けていた。






アルコールで消毒したはずの心は、アルコールのせいでどんどん黒く染まっていった。






内臓が、






身体中のありとあらゆる肉の塊が、









ただ、苦しそうだった。







とても痛かった。






幸せなんて、もうない。







生きる意味なんて、もうない。







…死ぬ勇気だって、ない。






このまま、自分が変わらなければ死ねるのだろうか。







何にも苦しまず、死ねるのだろうか。






アルは考えた。






答えなんて知らない。わからない。わかるわけもない。






でも。







変わらなくていいの。






全て変わらないでいい。






自分の中にいる何かがそう言っている気がする。







本当に?






本当に、そうなのだろうか。






…いや、知らなくていい。






私は、私たちは何も知らなくたっていい。






いきる理由も






生きる意味も。





だって






そんなの知ったら生きないといけなくなる







生きたくなってしまう







生きてないといけなくなる






全て、変わらなくていい。







そして、全て知らなくていい。







それが、一番楽なんだよ。






初めて、自分自身と分かり合えた気がする。







そうか、私はー






アルはまた、変わらぬ天井を眺めながら眠った。

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