今日は丈くんとみっちーと一緒に甲子園に高校野球を観に来ている。僕達の高校は出ていないけど、野球好きな丈くんがチケットを取ってくれた。
そう言って興奮気味でいつもより更に口数の多い丈くんが解説してくれて、僕は初めて生で試合を見る。
そう、丈くんの言うとおり、今は9回裏でツーアウト満塁一打逆転サヨナラっていう白熱の展開。どっちを応援ってわけでもなかったはずが、周りの応援団に合わせていると、ここで打ってほしいと願っている自分がいた。
カキーンという快音が鳴り響く。逆転サヨナラ満塁ホームランって言うめっちゃ熱い展開に僕と丈くんは抱き合って喜んでいた。興奮した丈くんは僕を強めに抱きしめながら、なんか言うてるけど、周りの歓声もあって、よく聞こえなくて、丈くんの方に顔を近づけた時、間違って丈くんが僕のほっぺにキスしたみたくなってしまう。
何となく気まずい空気が流れると僕の目の前を見かけた事のある人が通る。
いつものメンバーにこの人が入ってくるん?そして、この人は絶対大ちゃんの事狙ってるし、仲良くなんてなりたくない。
パニックになった僕はただうなづくしかなかった。












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!