第26話

25話
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2024/04/27 14:20 更新
今日は丈くんとみっちーと一緒に甲子園に高校野球を観に来ている。僕達の高校は出ていないけど、野球好きな丈くんがチケットを取ってくれた。
みっちー
僕、ちょっと、トイレ。
丈くん
おう、気をつけて行きや。
流星
何か、すごい熱気やね。
丈くん
やっぱり、プロ野球もええけど、高校野球はまた違ってええんよ。
そう言って興奮気味でいつもより更に口数の多い丈くんが解説してくれて、僕は初めて生で試合を見る。
流星
すごいなぁ。あの人らが同じ高校生って信じられんや。
丈くん
やなぁ。にしても、みっちー、このいい場面でトイレってもったいないやつやん。
そう、丈くんの言うとおり、今は9回裏でツーアウト満塁一打逆転サヨナラっていう白熱の展開。どっちを応援ってわけでもなかったはずが、周りの応援団に合わせていると、ここで打ってほしいと願っている自分がいた。
カキーンという快音が鳴り響く。逆転サヨナラ満塁ホームランって言うめっちゃ熱い展開に僕と丈くんは抱き合って喜んでいた。興奮した丈くんは僕を強めに抱きしめながら、なんか言うてるけど、周りの歓声もあって、よく聞こえなくて、丈くんの方に顔を近づけた時、間違って丈くんが僕のほっぺにキスしたみたくなってしまう。
流星
…っ//
丈くん
ごめん、わざとやなくて。
流星
うん、分かってる。
何となく気まずい空気が流れると僕の目の前を見かけた事のある人が通る。
恭平
あれ?あんた、今日はラブラブな恋人と一緒やないん?
流星
あっ、どうも。
恭平
って言うか今日は別の男か。
あんた、かわいい顔はしてるけど、やってる事エグいなぁ。
流星
やっ、ただの友達やし。
恭平
へぇ、友達にキスさせるん?
流星
あれは、事故っていうか…。
丈くん
流星、知り合い?
流星
同じ学校の人。
恭平
どーも、高橋恭平でーす。
丈くん
あっ、コイツ、めっちゃモテるって有名なヤツやん。
恭平
そうでも、ないっすよ。まぁ、今、俺の興味は別のとこにあるんで。
流星
えっ?
恭平
俺、ちょっと気になる人がいて、男なんすけど、ちょっと可愛くて好きになりそうみたいな。でも、恋人がいるらしくって。でも、その恋人が浮気性みたいな。
流星
浮気性とかやないし。
丈くん
何か、全然、話がわからんけど。
恭平
とりあえず、俺と友達になりませんか?
丈くん
えっ?
恭平
夏休みとかみんなで一緒に遊びたいなぁみたいな。
いつものメンバーにこの人が入ってくるん?そして、この人は絶対大ちゃんの事狙ってるし、仲良くなんてなりたくない。
恭平
仲良くしよや、流星くん。
流星
僕、あんまり分かんないし。
恭平
これから、わかっていったらええやん。
よろしくな。
流星
えっ?
恭平
 キスの事、バラされたくなかったら、友達になって。
パニックになった僕はただうなづくしかなかった。

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