第15話

15 少年の残像
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2024/12/08 16:07 更新
ももっ!!
桃乃
おにーちゃん!













俺には4つ下の妹がいる。





名前は桃乃。
















俺は母子家庭で育ち、母は毎日仕事で帰りが遅い。



だから俺は桃乃と協力して毎日家事をやりくりしていた。
桃乃、今日は学校どうだった?
桃乃
そー!おにーちゃんきいてー!







最近桃乃は随分と機嫌がいい。




帰ってきた時の顔が明るくて楽しそうで、俺は何があったのか知らないがとても順風満帆な学校生活を送れていそうで安心していた。












桃乃
あのね、きぃちゃんっていう子がね、とってもおもしろいの!!掛け算が分かんないんだよ!もう4年生なのに!
へぇ…wそうなんだ、




きぃちゃん、という子がいるのか、お勉強は苦手なのかな。
















桃乃の言いぶりからして、もしかして学校でバカにしたりしているのではないか













桃乃、きぃちゃんは面白いかもしれないけど、バカにしたりするような事は言うなよ、ちゃんと分からないところがあったら教えてあげるんだぞ。桃乃はお勉強できるんだから。





桃乃
んもー!大丈夫!きぃちゃん笑ってるもん!今日もこの後遊ぶ約束があるの!行ってくる!










そうして桃乃は身一つで玄関に向かった。
6時には帰ってくるんだぞ!
桃乃
はーい!行ってきます!













桃乃は頭は悪くない。




善悪の判断くらいは出来るやつだろう。









俺の桃乃は大丈夫。















そう、期待していた。
























いじめ…ですか?
桃乃の担任
はい、まだ確定した訳では無いのですが、桃乃さんが加害者である可能性が高く…
そんな…お相手は…
桃乃の担任
…花王きらりさんです。











桃乃の担任
ただいま病院で怪我の手当を受けているところでして...
















え?




















桃乃が…何かしたんですか…?














桃乃を疑いたくは無い、だがそれ以上に花王…さんに何かをしてしまった可能性があるのか、俺は怖くてたまらなかった。



















桃乃の担任
本日生活の授業でたんぽぽのデッサンに出かけていたんです。
桃乃の担任
その際に…
桃乃
きぃちゃーん!何それ!
きぃ
あ、えっと…たんぽぽ…
桃乃
それタンポポじゃないー!みんなみてー!





クラスメイト
なにそれwキモすぎだろw
クラスメイト
お前何見えてんだよw






きぃ
やぁ…やめて…っ。もうほっといて!




パシッ






桃乃
はぁ?今私の手叩いた?










桃乃
ふざけないでよ!調子乗るな!





ブンッッッ





きぃ
ひっ!!!!














桃乃の担任
その際に桃乃さんが持っていた鉛筆が花王さんの目に刺さってしまったんです。
桃乃の担任
今回は事故ではあるものの、花王さんの証言から日常的にかなり度を超えた嫌がらせを受けていたようで、ただいま学校でも調査を行っているんです。












そ、そんな…。
あの、病院を教えてもらえませんか…?いじめの有無以前に、花王さんにうちの妹と謝らせてください。










































大変申し訳ございませんでした!
花王ママ
今回ばかりはしょうがないですよ。桃乃ちゃん、気をつけてね。





桃乃
...







桃乃っ!!
桃乃
っっ!!!...ごめんなさい...




本当に、本当に申し訳ございませんでした。
花王ママ
もう分かりましたから、顔を上げてください...。



あれから俺らは病院に駆けつけ、ひたすら謝り続けた。







当の俺は頭を地面につけ、所謂土下座、なるものを繰り返し続けていた。
















なぜなら



























花王きらりの左目は永遠に見えなくなってしまったからだ。

















きぃ
...
桃乃
きぃちゃん
きぃ
...
桃乃
ごめんね?








きぃ
...









桃乃
ねぇ












きぃ
...



















桃乃
ごめんって!!!!!
桃乃っ!!!!!


















きぃ
...よ?





え?



























きぃ
許さないよ?














そう言ってこちらを見た花王きらりの目は生気をまるで感じさせなかった。






若干茶色い瞳は、憎悪のためか、薄く赤く燃えているように感じた。




















きぃ
許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない...
桃乃
ひぃっ...
花王ママ
きーちゃん!!!
きぃ
...





花王ママ
本日はお帰りください。こちらできらりのことは何とかしますので。今はこれ以上顔を合わせてはいけない気がします。






そうですね。失礼いたします。
...大変申し訳ございませんでした。





















俺らは病室を重い背中を持ち上げて後にした。
























その時のあの恐ろしさを俺らは忘れない。





























忘れられない。































少年
許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない...



っ...!




















少年
覚えたから。
少年
お前、覚えたから。




















































ぅあ"っっっ!!!!!









今日も現れる少年の夢
















いつもは朧気なあの顔も


















今日はくっきりしていた気がする





























あいつだ...
























あいつなんだ。
ありがとうございました!
1話で終わらせようとしたら長くなってしまった...
あいつは、あの人のことですね!
今回下手くそだった...

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