第12話

verse2告白🤍
3,538
2023/02/28 01:50
ラウール
ラウール
あ、阿部ちゃーん!こっち!
阿部亮平
阿部亮平
らう、もう来てたの?待たせてごめんねー?
ラウール
ラウール
ううん、全然。なんかさ、俺が楽しみすぎてめっちゃ早く着いちゃったの。笑
いこっ
珍しくらうから誘ってもらったオフの日。
迎えに行こうか?って言うと、外で待ち合わせたい、って言うから待ち合わせたけど

やっぱちょっと、、目立ち過ぎない、、?

少し離れた所からでもすぐに分かったし、
その手脚の長さと綺麗な顔立ちで
花壇に腰掛けてるだけでも超絵になってて
らうに声かけられるまでちょっと見入ってた。

俺を見つけて嬉しそうに笑う顔も
もはや映画みたい、、

加入当時はまだほんとに子供で、未だに可愛いイメージが強いけど
ふとしたときに、めちゃくちゃ大人になったなぁって感じるんだよなぁ。

今も、さりげなく車道側に立ってエスコートしてくれる。
てか俺、女の子じゃないからそんな事しなくていいのに、、
ラウール
ラウール
まずね、ここ行きたくて。
阿部亮平
阿部亮平
あ、いいね!おいしそう。
ラウール
ラウール
でね、あとは、、
今日のおでかけは、ラウールが行ってみたかったとこに俺が付き合う。

あんまり2人で出かけた事無いんだけど、
オフが合ったらどうしても行きたいっておねだりされて。
そういうところは末っ子らしくて、ほんと可愛いよなぁ、、
ラウール
ラウール
阿部ちゃん、これ。
阿部亮平
阿部亮平
え、何これ!
ラウール
ラウール
さっきさ、これいいなーって見てたでしょ?
プレゼント。ほんとはさ、パリ行った時にも買いたかったんだけど、ちょっとキモいかなと思ってやめたの。笑
らうが腕につけてくれたのは、ブランドのブレスレット。

いやいや待って、これめちゃくちゃ高いやつ、、!
確かにさっき見てて、いいなぁって言っちゃったけど、、俺でも買うの躊躇う値段だよ!?
10個も下のラウールに買わせらんないよ、、!
阿部亮平
阿部亮平
いや、ダメだって!らうから貰えないよこんな高いもの、、!
ラウール
ラウール
えーでも、もう買っちゃったし、、
阿部亮平
阿部亮平
いやそうだけど、、
ラウール
ラウール
ん、似合う。ずっとつけてて?俺ももうこういうの買えちゃうんだよ、阿部ちゃん。
、、う、、。
年下扱いしないで、って瞳が言ってる。

俺よりずっと背も高くなって、男らしくなったラウールにプレゼントしてもらうなんて、
なんかもう、ほんと映画みたいでドキドキするよ。
阿部亮平
阿部亮平
じゃあ、俺もラウールに買ってあげるよ。お店戻ろう。
ラウール
ラウール
え、いいの!?それってお揃いだよ?いいの?阿部ちゃん。
まあ、メンバーはうるさいだろうけど、笑
喜んでるラウールを見たら、こっちまで嬉しくなる。

お揃いのブレスレットを買って、つけてあげると、「わー!嬉しい!ずっと大切にするね。」と目をキラキラさせて喜んでる。

ほんと、子供と大人が混在してるなぁ。可愛いなぁ。
こっちもニコニコして見てると、最後に観覧車に乗りたい!って
これまた可愛いおねだりが。

いやこれバレたら何て思われるのかなぁ、、なんて考えながら観覧車の列に並んでると、
「見て見て」ってスマホの画面を見せてくる。

そこには、俺とラウールが並んでる影の写真。
さっき撮ってたやつ、こんな風になるのかぁ。
ラウール
ラウール
俺らのさ、身長差。ちょうどカレカノみたいじゃない?あ、そうだブレスレットもこうやって撮りたい!待ち受けにする。
ブレスレットをしたほうの腕を上げて、手をつないで
空をバックにシャッターを押した。

「ね?」って見せてくれるその画像は、確かにすごく良い感じだけど、
いや、手、、繋いだまんま。

ラウールにこんなにドキドキするなんて、俺どうかしてない、、?
でも今日一日ずっと、なんか、、
阿部亮平
阿部亮平
あ、そうか。らうこれ、デートコースじゃん!なになに、デートしたい子がいるの?下見??
そうだ、なんかずっと引っかかってたんだよね。
カップルみたいだなって。
パンケーキをシェアして、買い物して、プレゼントし合って。

うん、我ながら名推理。
だから、まるで恋人みたいに俺の事扱ってたんだね。

観覧車もめめがドラマで乗ってたもんねー、なんて笑うと、優しい笑顔で
ラウール
ラウール
うん、そう!さすが阿部ちゃん。これはね、俺が好きな人と行ってみたかったところと、やってみたかった事。
阿部亮平
阿部亮平
やっぱりね!でもプレゼントまで練習しなくてもよかったのに。笑
ラウール
ラウール
やってみたかったの、漫画とかでよくあるでしょ?デートの相手が欲しそうにしてるやつを、こっそり買ってプレゼントって。
観覧車の順番が来て、ラウールのエスコートで中に入る。
隣に腰掛けるラウールに、これも練習すんの?って言いかけたところで、らうが言葉を遮る。
ラウール
ラウール
でもね阿部ちゃん、一個だけ間違えてる。
これは、練習じゃないよ。
阿部亮平
阿部亮平
え、練習じゃないの?
じゃあなんで、、
言いながら、さっきのラウールの言葉を思い出す。

好きな人と、したかったこと。
練習じゃない。

それって、、、?

考えを巡らせて、気が付いた俺を見て
ラウールがにこって笑って、ゆっくり頷く。
ラウール
ラウール
うん。そうだよ。
だから、好きな人を誘ったの。
阿部亮平
阿部亮平
ラウ、、え、それは、、
ラウール
ラウール
あー、そうだ。もうひとつあるんだよね、憧れてる事。していい?
俺のセリフをわざと遮ってそう言うと、「もうすぐかな」って外を見てから、俺の視線を外に促す。
「ね、もうすぐ頂上」
ほんとだ、って綺麗な夜景を見ながら、
もう心はそれどころじゃなくて
ずっとドキドキしてる。

ラウールの好きな人が俺で、この流れでしたいことって、やっぱり、、

ドキドキしながら様子を伺ってると、ぎゅっと俺のを引き寄せて、抱きしめる。

ラウールの胸のドキドキも聞こえる、、。

ゆっくり身体を離して、耳元で囁く。

ラウール
ラウール
好きだよ、阿部ちゃん。
俺のはじめての恋人になってよ。
阿部亮平
阿部亮平
あ、、んっ、、!
聞いときながら、待つ気は無い。
俺がその瞳に吸い込まれてるうちに、唇が重なった。

ラウールがしたかったことはきっと
"観覧車の1番上で、キスをする"

テッパンすぎるよ、ってちょっと笑いそうになる。
やっぱりそういうところは可愛い。

だけど、重なる唇は熱くて
探るように先だけ絡まる舌が拙くて
愛しい。

そう思うと胸がきゅんとして、もっと欲しくなって
気がつくと、ラウの首に腕を回して
自分から、深く下を絡めていた。
ラウール
ラウール
めっちゃ可愛い、阿部ちゃん、、
阿部亮平
阿部亮平
ん、、っ、もう、、
囁かれる言葉に恥ずかしくなりながら、絡まる唇は止まらない。

狭い空間に、吐息とリップ音が響く。

、、でも待って、はじめての恋人、、?
それは流されて決めて良い事じゃない、、

ラウール
ラウール
そろそろ着いちゃうね、、
ゆっくり唇を離して、呼吸を整えながらラウールが寂しそうに言う。

そして、
覚悟を決めたように俺の目を見つめた。

告白の答えを教えて、って言ってるように。

今日のプラン、たくさん考えてくれたんだろうな
らうの事だから、何度もプランニングして、シュミレーションして
余裕なフリしながら、ずっとドキドキしてたんじゃないかな。

ステージでもそう。
いつも、緊張を見せない。
俺がセンターだから。って、必死で平気なフリをする。

そんならうを知ってるから、
胸がギュッと締め付けられた。

ちゃんと答えたい。

俺も、まっすぐに瞳を見て切り出す。
阿部亮平
阿部亮平
らう、俺は、、

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