蒸し暑く 蝉もうるさくなってきた七月末
サウナのような暑い体育館で
夏休み前の全校集会が行われ、
今は放課後
いつものように教室で話してる。
拓斗「ほんと暑くて 溶けそう」
春樹「大丈夫だ、お前は溶けねえから」
拓斗「 例えだろ、た と え !」
いつも通りの長話の校長先生
生徒指導部の先生も夏休み中の過ごし方とかなんとか
拓斗「ま! それより早く
花火大会の日にならねぇかな!!」
春樹「お前は 子供か! 笑」
いつも通り アホ丸出しの拓斗と
その親みたいな春樹
ほんと飽きないんだよな、この2人といると。
稀「あ! 春樹いたいた!!」
春樹「お、稀 どした??」
彼氏を探していたのか 稀ちゃんが教室に来た。
稀「 (真似して)どした? じゃないでしょ!!!
今日 一緒に帰るって言い出したのは誰よ!」
春樹「あ、!! ごめん!!!
すっかり忘れてた 笑笑」
拓斗の前では親のような春樹にも
こんな抜けたところもあるようで。
" ごめんごめん " 謝りながら
春樹と稀ちゃんは帰って行った。
拓斗「くそぉ、リア充め!」
「まぁまぁ、俺らも帰ろっか」
拓斗「そーだな!
あ! じゃんまけはアイスおごり!
最初はグーじゃんけんぽん!!!」
【俺はアイスを奢ってもらった。】
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。