第11話

本気の目
1,607
2018/12/04 13:32
あなた

やだな〜笑
冗談をー

エイジ
俺、結構本気


確かに瞳は真剣だった

でも、私たちには兄弟という壁があるのだ。


それを乗り越えることはきっとできない
あなた

ダメだよ。

あなた

私らは兄弟だから
そんなのは。..

エイジ
兄弟だからダメ?
俺はあなたが思ってるよりマジだから
あなた

でも、いけない。
家族としてしか私は見てないから

あなた

ごめん..

エイジ
分かった
俺もなんかごめん

スーッと気まずい雰囲気が流れる
私はエイジくんをどの立場で見ればいいか

一瞬分からなかった




帰りも無言


冷たい風が頬にあたるだけ



私の鼓動はいまだはやくはしる。








家に帰ると笑顔でツリメが迎えてくれた。
ツリメ
おかえりー!!
あなた

ただいま。

エイジ
ただいま


どこか元気の無い私たちを見て

少しおどおどしているツリメ
ツリメ
(どうした??二人..)
私たちはそれぞれ部屋に戻った。

私は部屋で深いため息をついた。



あなた

はぁ..

かき消そうとする記憶はどんどん戻ってくる
あなた

(消えないよぉ..)




モヤモヤしていると

「コンコン」とドアをノックされた
あなた

はーい?

すると、ツリメがそーっと入ってきた
あなた

あぁ、ツリメ

ツリメ
エイちゃんと喧嘩かなんかした?

そう言ってツリメちょこんと座った
あなた

うーん、喧嘩はしてないかな、

ツリメ
じゃ、なんかあった?
あなた

何もないよ
ただ、お互い疲れただけ((

ツリメ
そっか
じゃ、大丈夫か!
あなた

全然大丈夫よ

ツリメ
俺、一旦戻る!
あなた

ありがとうなんか

ツリメ
もちぃ~



と手を振りながらツリメは戻った



なんだか罪悪感があった。
凄く申し訳なかった







ツリメにもエイちゃんにも
あなた

ごめんね..



私は小さな声で呟いた



















☆☆☆
お母さん
あなた〜ご飯!
と、階段の下からでも聞こえる

いつものお母さんの大きな声
あなた

はーい!



私は食卓に向かった







隣にはエイジくん。



いつも隣にいるはずなのに

今日はソワソワする





あなた

(落ちつけぇ、私)

あなた

いただきます



と言ったが箸が進まない
お母さん
どうしたの?あなた
あなた

いや!なにも
ちょっと食欲なくて

お母さん
体調でも悪いの?
あなた

そうかも、私
今日は食べれなそう、ごめん、お母さん。。

お母さん
いいのよ、ゆっくり寝なさい
あなた

うん

ツリメ
大丈夫、あなた
あなた

うん、大丈夫



私はゆっくり部屋に戻った。




変にモヤモヤする。
あなた

(嫌だ、ごめん)

あなた

(誰にも言えない。こんなこと)








☆☆☆












私はいつの間にか寝ていた





目を開けるとそこには悪魔さんが私をじっと見ていた。



あなた

ハッ!



私は飛び起きてしまった。




あなた

エイジくん。

エイジ
俺でしょ
あなた

え?何が??



すっと私の方に近づく
あなた

ちょ、ちょっと..//

エイジ
目見て



私はゆっくり目を見る
エイジ
俺のせいでしょ
元気ないの
あなた

そんなこと..疲れちゃってるだけなの
大丈夫!エイジくんのせいじゃないよ

エイジ
人がいいなーあなたは
あの時は、ほんとにごめん。
ビックリさせたと思う
エイジ
でも、ほんとに好きになったんだよね。
今も変わらないよ。それは
エイジ
家族だし、ありえないと思うこんなの
でも、俺は家族だろうが好きなのは変わらない
ちょっと考えててほしい


やはり、嘘と思えない顔をしていた



悪魔さんを信じて考えてみようと思った。
あなた

分かった。考えるね

エイジ
ごめん、ありがとう


って言ってぽんぽんと頭に触れた

プリ小説オーディオドラマ