今は昼休み。
学校の屋上で、親友の千紗と一緒にお弁当を食べているところだ。
しかし千紗は、今日、私と優喜が遅刻した上、2人で登校してきたものだから、それが気になってしょうがないらしい。
千紗が私を強く見つめながら、前のめりになって尋ねてくる。
私は言葉を濁した。
だってあの事実は、武内にとってみんなに隠したいことかもしれないから。
今まで私が知らなかったのも、自分から話したくないことだからなんじゃないかな、と思う。
親の再婚でできた妹を、自分も忙しい中毎日送り迎えしてるなんて、あの武内が自分から言うはずない。
すると、
私はめちゃめちゃ焦って、必死に千紗を止めた。
千紗はニヤニヤしながら言った。
千紗はお弁当の中の卵焼きを頬張りながら、ちょっと考えている。
千紗は少し笑いながら、コクコクと首を縦に振った。
千紗が不思議そうに私を見つめてくる。
武内、ほんとにそんな感じだったのかなぁ?
今の武内からは想像できないわ。。
すると、
振り向くと、高倉海斗がいた。
不思議に思って訊ねると、
私が少し呆れたように言うと、高倉はため息をついた。
私が予想するに、高倉は千紗のことが好き。
2人は保育園の頃からの幼馴染で、なんだかんだ言ってめっちゃ仲良し。
千紗も満更でもないようだから、私はひそかに2人の恋を応援している。
高倉は千紗の背中を押しながら、階段へ歩いて行った。
私は1人になった。
屋上を見渡してみたけれど、他に生徒はいない。
校舎のいちばん上から見る景色は、きっとみんなが思っているよりずっと綺麗。
人がアリのように小さくておもちゃみたいで、動いているのが不思議に思える。
そうして景色を眺めていると、
誰かに後ろから声をかけられた。
振り向くと、
そこには武内が立っていた。
私が問うと、武内は言いづらそうに言った。
私、さっき千紗と食べたんだけどな。
話すことがあるなら仕方ない。
まあ、サンドイッチも1つ余ってるしそれ食べればいっか。
武内が指差したのは、柵のすみっこ。
私たちはそこへ移動して、地べたに座った。
私はさっそく訊いてみた。

















編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!