メインストリートに到着すると

数名の生徒が学校へ向かっていく様子が見えた

メインストリートには７つの石像が並べられていた

突然後ろから声をかけられ振り返ると

そこには左目にハートのマークのペイントが特徴的な男子生徒がいた

何処の寮生だ？

突然の振りに戸惑ったものの

エースと名乗った男子生徒は気前よくそう名乗った

それにしても彼…顔は笑っているのに対して

腹の底が読めない

エースは丁寧に

７つの石像の人物について説明してくれた

ある程度説明し終わると

化けの皮が剥がれたか

突然雰囲気が変わったエースにグリムは驚いた

エースはそう言ってお腹を抱えて笑い出した

こいつムカつく

色んな意味で

異能を発動しながら目の前の赤髪を見据える

持ち直したエースは笑い続け

グリムは今にも炎を吹き出しそうなほど怒っていた

何をしようとしても対処できるよう

そこらかしこに鏡を配置しているため問題は無いのだが

ユウくんがなだめるも

エースは未だに煽りが止まらない

コイツ…一発ぶっぱなしてやろうかな

グリムはそう言ってエースに向け炎を吹き出した

そう言うとエースとグリムが魔法でケンカを始めてしまった

ﾓﾌﾞ1『何だ喧嘩か？』

ﾓﾌﾞ2『いいぞー！やっちまえ！』

周りの生徒達まで二人のケンカを煽ってくる

その後もヒートアップしていく二人の喧嘩はとどまることをしらず

エースの風で方向を変えられた炎は

まっすぐハートの女王の石像に向かった

仕方ない

鏡を石像の真横と真ん前に設置し持っていた時計で時間を巻き戻す

だがこれには少し欠点があるのだ

鏡を通して異能者本人へそれが返ってくるのだ

正直あまり使いたくないのだがな

騒ぎを聞きつけたクロウリーがその場に飛んできた

グリムとエースが逃げようとした瞬間

クロウリーのムチが二人を縛り上げた

この烏にも一応教養は身についているのか…

別に入らないと思うんだけどなぁ

まぁ…利き腕が火傷で肉が爛れているから見る人にとってはトラウマものかな

こうして私の初学び舎の一日は保健室とやらにて過ごすこととなった

授業とか受けたかったなぁ