いやぁ、よかったよかった…すらいむさんと会話が出来ないのは不便だと思ってましたからね!
いやぁ、あからさまに嫌そうですが翻訳可能なのは韓国さんだけですし仕方ないですよね!うんうん!
韓国さんが思い切り嫌そうな顔して口調真似てるの面白いですねぇ…別に言ってることさえ分かればいいんだからわざわざ真似しないでも…
まあ可愛いし面白いし、黙っときますかね!
どこか真剣な顔で語るすらいむさんとそれを静かに聞いている韓国さんを見ながら、私とアメリカさんはとにかく音を立てないよう静かにしていた。
なんだか、とても大切な話をしているように見えたから。
どうやら話が終わったらしい。韓国さんがこちらに向き直った。
スライムは大抵群れになって生活する。
想像しやすく言えば…何十匹ものスライム達が、獲物を探すため色々な場所を転々と移動したりしつつ生活してるって感じかな?
そして、僕もある1つの群れの一員だった。
父や母、姉に兄に妹に弟。僕には沢山の家族がいた。僕の群れはみんな仲が良く、いつも幸せに暮らしていた。
でも、ある日突然現れたんだ…
その男は、僕を見つけた瞬間ににやりとわらったんだ。
男が手に持っていた鎌を振り上げる。
母のスライムの声を聞いても、体が動かないほど怖かった。
でも、次の瞬間には体に強い衝撃を受けて宙を舞っていた。
1、2秒ほど飛ばされている間に理解した。
ああ、父さんが僕を突き飛ばして、助けてくれたんだ。
そう言いながら男は剣を降った。真っ直ぐ、真っ直ぐ。
次の瞬間青い飛沫が上がった。
血だ。スライムの。
父さんの死を悲しむ暇なんてなかった。
僕は母さんの言葉に我を取り返した。
そうやって話している間にも他のスライム達に剣を振るっていく男。こちらには気づいていないが、きっと時間の問題だろう。
母さんは笑顔でそう言った。
無理に決まっている。あんなのに、適うわけが無い…立ち向かったってすぐに殺されて終わりだ。
僕は、逃げた。
母さんに背を向け走った。
男の声も仲間の叫び声も全部全部無視して…
最低だ。そうやって逃げて、にげてにげて……
暫くしたら、森の奥…神殿の跡地にまで来てしまってた。
そこで、祈って祈って祈った。
「どうか…どうか、僕にも力を…味方を…」
「復讐のチャンスを…」
そしたらどこからか声が聞こえてきた。
「その願いを聞き入れよう。別の世界から勇者一行を呼ぶ。そやつらを手助けすれば、そなたの復讐は上手くいくであろう…」
って。
ふるふる、と首…?顔?を振るすらいむさん。
どこか悲しそうな、でもなにかに満ち溢れているような…何も読み取れない表情をしていた。
にこり、安心させようと笑ってみせる。
こんなに可愛い子を虐めたその男とやらには色々と責任を取ってもらわないといけなさそうだ。
…聞かなくてもわかった。
「ありがとう」
って。きっとアメリカさんも分かったんだろう。
にかっといつも通りに笑って、すらいむさんの頭を撫でた。
あざとく目をうるうるとさせながら韓国さんを見るすらいむさん。もしかして、隠れ小悪魔系ですかね?
洞窟の暗がりの中でも輝いて見えるような笑顔を見せながら、にっこりとすらいむさんも返事をした。
…これから、忙しくなりそうだけど…頑張りますか!













編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!