____________________そうして、目的地に
どうやらエンジンはルドとザンカに話しかけているようだ……なので、
今のうちにビジュアルチェック…
その後……
ルドは軽快に、ザンカは面倒くさそうに乗り込んでくる。
その瞬間――。
もわっ……。
二人が入り込んだ車内に、強めの汗と埃と金属の匂い……そして糞の匂いが充満した。
鼻の奥がズキッと反応する。
普段から匂いに敏感な私には、まるで雷みたいに衝撃だった。……なんでマスクつけてるのにッ
ゴン💥
その瞬間、
私は思い立つようにシートの横のレバーを引いた。
――ギギッ。
助手席の背もたれが倒れ、私の体が後ろへ滑らかに傾く。
ルド?びっくりしてのけぞる。
私は倒れたシートの上から、後部座席のルドへ身を乗り出し、ふわっと覗き込むような姿勢になる。
ルドは、淡い銀色の髪をふわりと揺らしながらこちらを見た。
外にはねた毛先が光を受けて白く瞬く。
前髪が目元にかかり、青みがかった灰色の瞳は、少年らしさと鋭さのどちらも抱えている。
長いまつ毛が影を落とすせいで、伏し目になったときは妙に儚い。
それなのに、その同じ瞳が刃物みたいに鋭く光る。
肌は少し白く、緊張すると頬や耳がすぐ赤くなる。
鼻筋は細く通り、口元にはたまに八重歯が覗く。
無表情だと冷たく見える。
体格は細身で、胸板も無駄なく締まっている。
細い首と浮き上がる鎖骨、長い足。
全体的に華奢なのに、動くと突然、野性味のある俊敏さを見せる。
考えると眉間に皺が寄る。
不機嫌だと視線をそらし、困ると口を結ぶ。
慣れないことに触るとぎこちなく、落ち着かない時は足を小さくトントンさせる。
髪を触るのは癖?手袋を引き締めるのも癖?
声は少し高めで若さが残る。
けれど怒ると低く響いて、大人びた迫力が出る。
語気は短く、ストレート。
驚くと声が裏返り、褒める時だけ妙に早口。
ささやきは少年らしさの奥に柔らかな色気が混ざり、名前を呼ぶ声はやけに優しい……
怒ったら?泣いたら?
どうなるのかなぁ…
うーむ、この子が"ルド"か
私は倒れたシートをもとの位置に直し、シートベルトを着けた
エンジンの言っていることは正しい
私はエンジンの話に”うんうん”と頷きながら、シートベルトに苦戦していた
金具が噛み合わなくて、カチッと閉まるはずの場所で空回りする。
ドライブは慣れてても、この車だけは癖が強くて苦手だ。
ガチャガチャやっていると、後ろから影が寄った。
低くて淡々とした声。
振り返るとザンカが、無表情のまま助っ席に身を乗り出してきていた。
短いのに、妙に優しい響きだった。
大きな手が私の手をそっと押しのけ、金具を正確な角度に合わせる。
慣れた動き。迷いのない指先。
ほんの数秒で──
そう言うと、彼は少しだけ視線をそらしながら
後ろの座席に戻って行った。
ԅ( ˘꒳˘ ԅ)サワサワ
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!