第42話

41話
10,420
2022/07/18 02:45
あなた
わっ…!












しばらく猫を追いかけていると猫は不意に立ち止まり、私の腕へと飛び込んできた。













あなた
ふ…
あなた
ふわっふわだぁ…✨












思わず目を輝かせながら猫を撫でる。














そうしていると、













女の子
あー!!!












という声と共に女の子が走り寄ってきた。













女の子
やっと見つけたぁ…!!よかった…!!
あなた
…えっと…この子の飼い主さん?
女の子
そうだよ!!
女の子
お姉ちゃんが捕まえててくれたんだね!!
女の子
ありがとう!!!
あなた
そうなんだ…!
あなた
見つかって良かったね!
あなた
はい…お家に帰ろっか!












名残惜しく思いながらも、そのまま女の子の腕の中へ猫を移した。













女の子
ありがとうお姉ちゃん!!
女の子
それじゃあね!!!












女の子はそのまま嵐のように走って去っていった。















女の子が見えなくなるまで手を振っていたが、ハッと我に返る。













あなた
…どうしよう…












猫に夢中で、来た道なんて覚えていない。













あなた
……












途方に暮れ、とにかく立ち止まっていては何もならないと歩き出した。














____________________













男性
え〜君メッチャかわいいね!!
男性
一人で何してんの〜?












少し人通りが多くなったと思った矢先、男の人数人に声をかけられた。













あなた
あ…えっと……
あなた
道に迷ってしまって…
男性
えーやること可愛いね〜!!
あなた
…?????
男性
おい困ってんじゃねーかよー。
男性
あ〜ごめんね!困らせて!
あなた
あ、いえ…
男性
迷って困ってんならさ!俺らに着いて来なよ!!
あなた
え…でも…
あなた
友達が…
男性
あー、でも歩いてたらそのうち会うかもしれないし!!
男性
そうそう!俺らがいろいろ案内してあげるからさ!!
あなた
うーん…












でも一人でさまよい歩くより、この辺りを知ってるこの人達に着いて行った方が…













あなた
…分かりました。
男性
お、マジ!?
あなた
はい。道案内、よろしくお願いしま__
???
必要ねぇよ。












聞き馴染みのある声が上から降ってきたと思えば、急にグイッと肩を引かれた。













あなた
あ…












上を見上げれば彼がいた。













五条悟
コイツは俺の連れなんでね。
五条悟
オマエらはお呼びじゃねーんだよ。
五条悟
分かったらさっさと散れ。













男性
は…ダチって男かよ。
男性
クソ…行こーぜ。












男の人数人は、そのまま私たちを通り過ぎて行った。













あなた
…あ、えっと…
あなた
探しに来てくれてありが__
五条悟
おっ…まえ!!!
五条悟
頭イッてんのかっ!!?












お礼を言おうとすると、ものすごい剣幕で彼に怒鳴られた。













五条悟
何で知らねぇ土地を一人で歩こうと思えんだよっ!!!
五条悟
先生も俺たちも大人しく車で待機してろっつっただろうがっ!!!
五条悟
しかも素直に無警戒でナンパに着いて行こうとしやがってっ!!!
五条悟
少しは自分の常識知らずと顔面偏差値を
自覚したらどうだっ!!?
















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