凛「湊、おはよ!」
湊「ぁ…うん、おは、よ…」
凛「元気ないじゃん、どうしたの?」
湊「いや、別に、なんでもないよ」
そう吐き捨てて湊はさっきよりも歩くスピードを
早め学校に向かって行ってしまった
凛(なんで…)
湊「…ッ…」
凛(目元が赤いの…っ)
「なぁ、爽」
爽「あ?」
プシュッそう音を立ててさっき
買った缶ジュースを開けた
「聞いたか?華琴さん、涼に会いに行ったらしいぜ」
爽「はっ!?」
「チョッ、ジュース零れてるって!!」
俺は手元にあった缶を思いっきり潰してしまった
ため中身がドバドバ出てきた
爽「それいつだッ!?」
「え、あ…昨日だった気が…」
爽「マジかよ…」
「え、何?なんかそんなヤバいの?」
爽「ヤバいで済まされねぇぞ…」
「え、やばいやん!!」
湊がそんなことを知らずに行くわけがない
アイツを信頼するけど……そんな焦ってたのか…?
俺は焦ってスマホを取りだし
すぐ連絡した
「湊、昨日行ったみたい
だけど大丈夫か?」
既読
「気にすんなよ、
俺は大丈夫だから」
こいつが大丈夫って言ってる時は
大丈夫じゃない時だ
…俺は向かうべきなのか…どうすれば…
爽(どうすれば…)
俺はありがたいことにもう学校は決まってる
だから少しくらい授業を抜けても大丈夫だ
だとしても…
「行ってやれよ」
爽「ぇ?」
伝えてくれた友達がそう、背中を押すように言った
「涼が考えてることとか爽が思い悩んでる理由
そんなのわかんねぇけどさ」
「涼はお前のことを待ってんじゃねぇの?」
ま、涼がやばい理由も知らねぇけどな笑
そう付け加えた
爽「なんでそこまで…」
うーん、そう言いながら悩む彼
「涼への”信頼”」
爽「!!」
「俺も好きなやつ好き勝手言われるのは嫌だし
齋藤には我儘言われてたから」
「正直スカッとしたし笑」
「あんまり思い悩んでると後悔することもある」
「しないで後悔するよりして後悔の方がいいでしょ?」
その言葉がすごく、胸に響いた
爽「…なんか理由適当につけといて」
爽「俺行ってくる」
「おう、行ってらっしゃい」
俺は近くにあったカバンを持って
駐輪場に向かい、自分の自転車に跨ぎ
急いで涼の家に向かった
アイツには話さなかった昨日やばかった理由
それは______












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!