第69話

69.友達と後輩女子
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2024/04/23 07:10
マックス・ランドside


…これもしかしてレイン怒ってんじゃ…
マックス・ランド
何もしてないからな!?ただお前を探してたから案内しただけだぞ
誤解を招いても困るから早めに弁明すると、レインの厳しい視線が少し和らぐ
レイン・エイムズ
そうか……で、お前は何をしに来た
相変わらずの愛想の悪さにちょっと心配する


せっかく後輩が来てくれたのにその態度じゃ……
あなた
その…いつもお世話になっているお礼を言いに来ました
でもそれは杞憂だったみたいだ。あなたちゃんは少しも態度を変えることなく、袋を手渡す


大体の奴らは感じ悪いとか、怖いとか言って離れていくのに、普通に接しているあなたちゃんを見てどこか安心していた
レイン・エイムズ
!わざわざいらねぇのに…
あなた
お礼ですから。黙って受け取ってください
レイン・エイムズ
ああ…
あのレインが押されている…


一体あなたちゃんって何者なんだ…?
あなた
改めて、色々とありがとうございました。レインさんのおかげで前に進めています
受け取ったレインを見て、あなたちゃんは丁寧に頭を下げる


律儀というか真面目というか…こういう恩義に厚いところレインと似ている気がする
レイン・エイムズ
…気にするな。オレは偶々その場にいただけだ
あなた
そーですか
あなた
まあ、別に偶然でいいですよ。助けてもらったのには変わりないんで
レイン・エイムズ
…そうか
段々とレインの声色が丸くなっていく


…関係性は詳しく分からないけど、きっとレインにとって大切な存在なんだろうな


微笑ましく見守っていると、事態は急変する
レイン・エイムズ
…!おい、右手を出せ
あなた
?あ、うぃす……
?何だろ


あなたちゃんが自分のローブの腕の裾をめくり上げて、右手を出す
レイン・エイムズ
…何だ。これは
マックス・ランド
…!?
気になってチラッと見ると、あなたちゃんの手の甲には紫色のキスマークがくっきりと付いていた


…え…!?いやどゆこと…!?
あなた
ああ。これですか
僕が焦る一方、あなたちゃんは全く動じない
レイン・エイムズ
誰に付けられた。正直に言え
あなた
え、マカロンさんですけど…
レイン・エイムズ
…アイツ…
マカロン…ってあのオルカ寮の監督生だよな…!?


あなたちゃん色んな奴らに目付けられすぎじゃないか…!?
レイン・エイムズ
さっさと落とせ。化粧の落とし方ぐらい分かるだろ
あなた
…ハイ、わわわわかりますよ
…もしかして分からないんじゃ…
あなた
では、私はこれで
と、思ったらあなたちゃんはすっごい目逸らして走って行っちゃった
マックス・ランド
あ、帰っちゃったな
レイン・エイムズ
分かりやすく不機嫌な顔のレイン
マックス・ランド
とりあえず中で話すぞ
そんなレインを押し込んで部屋の中に入っていった


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マックス・ランド
それで、レインとあなたちゃんってどういう関係なんだ?
レイン・エイムズ
…あなたがオレの恩人なだけだ
マックス・ランド
え、それって前言ってた…
レインの恩人って……あの隣に立つ宣言した…
レイン・エイムズ
ああ。アイツだ
マックス・ランド
マジか……
あの肝が据わってる感じから納得といえば納得だな
マックス・ランド
…気に入ってるんだろ?あの子のこと
少し悩んだけど口に出す
レイン・エイムズ
!……分からない
レイン・エイムズ
ただ、傍に置いていても安心できるだけだ
自分の気持ちにも相変わらず不器用だな…


思わず心の中で苦笑する
マックス・ランド
そうか。ま、でも良かったな
マックス・ランド
信頼できる後輩が出来て
レイン・エイムズ
ああ
そう言うレインの口元は若干だけど笑っていた


いい人と仲良くなったな
~プレゼントの中身を見てみた~
マックス・ランド
お、ウサギ柄。好きなもので良かったな
レイン・エイムズ
ウサギ柄のマグカップとハンカチを見た彼ら


マックスはただただ好きなものを貰えて良かったな。と思うが、一方でレインはいつウサギ好きとバレたのか気にしていた
こんにちは!作者の犬井です!
突然ですが私のファンマ🐶🍭なんですよ
既に付けててくださる方もいらっしゃって本当に嬉しい限りでして…
良かったら知らなかった方々も自己紹介文や名前に入れてくださると嬉しいです💖

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