美味しかったし人間が日々笑顔な理由がわかった。
今はそんなことどうでもいい。
元いた場所に戻ってもいなみたちがいない。
これが俗に言う迷子ってやつ?
はあ、鬼の子ったら迷子になるなんて。
鬼の子はどんくさいね。
欠伸と伸びをしていると、後ろから肩を
2、3回叩かれた。鬼の子?
頭にネジが刺さっている男と、
頭から黒い耳が生えている男。
ネジの人はシスターよりも大きくて、
猫の耳が生えてる人は狼男より少し小さい。
見た感じ武器は持って無さそうだし、
隠し持っていたとしても…まあ、天使と悪魔が
私を護ってくれるから。
目の前でニコニコと話すピンク男に
すごくムカついた。
こいつは私の反応を楽しんでいるのか?
お前がやっていること、
全部全部天使と悪魔は見ている。
先程の笑顔が嘘のように一変した。
上がっていた口角は落ち、目のハイライトが
消えた気がして寒気が止まらなかった。
怖いとは思わない。
だって、私には天使と悪魔が……。
まるで心を読まれたかのように。
こいつの目的は何なのだろう。
隣にいるネジの刺さった男は 市場を見渡して
食べ物の屋台を羨ましそうな顔で見つめている。
なんでこの人はここにいるの?
この人の目的はマナか。
悪魔には用が無さそうでテツくん可哀想。
私のことを見つめる目の前の黒猫。
こんなの、吸血鬼にとって大チャンスじゃん。
私を感じて、もっと見て。
ずっと、ずーっと奥を見て。
黒猫の隕石が落ちているような瞳を見つめた。
不思議な目をしてて綺麗。
答えてくれない。失敗したかな。
吸血鬼に騙された男は非常に可哀想で
馬鹿で、何よりも面白い。
ネジが刺さっていた男は何か食べ物を買いに
行っていた。あの人は何のために存在してるの?
そんな君には悪魔をプレゼント。
地面が揺れて黒い沼から
謎のオーラと共に飛び出してきた。
悪魔は目を見開いた。殺さなくていいんだ。
と驚いたのか動きが止まった。
人間界も悪くないと思えたのは
多分だけどあの人たちのおかげだから。
なんだそれ、初耳だ。
テツくんが焦ったように私に言うから
こっちまで戸惑ってしまった。
じゃあどうしよう。
私が殺したいが殺せない。
師匠に言われたことがある、
人間は殺しちゃダメだって。捕まるから。
めんどくさいや、人間界は。
心の中でマナが来るよう願えば天から降りてくる。
マナは優しいから殺してくれないかも。
チャームかける前にテツくん呼べばよかった。
天使も悪魔も私の行動を監視しているから
説明なんかしなくても分かってくれる。
天使も使えない、自分で殺そうかな。
でもチャームを解かない限り、コイツが
口外することは無いはず。
ネジ男は宇佐美リトと言うらしい。
彼はフランケンシュタインという腐ってる
気持ち悪い人間らしい。
私がチャームをかけたコイツは赤城ウェン。
この人は黒猫らしい、縁起悪いや。
名前と吸血鬼ということを伝えると、
「日出てんのに外出ていいの?」と聞かれた。
良いわけないでしょ、馬鹿なのかな。
頭の中がおもちゃ箱だよ、ガラクタの山。
どうやらウサギは、私が天使と悪魔を仕えている
事を知らないらしい。
ウサギがこちらへ戻ってくると同時に
天使と悪魔は戻って行った。
食べ物が入っていたゴミをその辺に捨てると
フランケンシュタインに頭を叩かれた。
すごく痛かった。コイツは人間じゃなくてゴリラ。
私の背中からお腹にかけて手を回すうぇん。
暑苦しいし、尻尾が腕に巻き付いて鬱陶しい。
歩きにくいし最悪、いなみはどこ?
早く見つけてよ。
急に止まって急にしゃがむからびっくり。
優しい人なんだろうけど警戒は解けてないよ。
美味しい食べ物くれたけどね。
乗ったら早く見つかると思うけど……。
鬼の子のバカそうな声が聞こえた。
振り向けばこっちに駆け寄る鬼の子といなみ。
あれ、シスターはいないんだ。
それっていいの?
帰るぞ!と私の腕を引っ張るいなみと、
それを拒むようにもう片方の腕を引っ張るうぇん。
うぇんとフランケンシュタインに手を振れば
手を振り返してくれた。
2人はこの辺に住んでるらしく、
また来たときに話そうかな、とか思ったり。
だって美味しいものくれるらしいから。
外に出るのはトラブルの元になるから
もういいかな、と考えながら
ゆっくりアスファルトに音を奏でた。
太陽は雲で隠れていた。もうすぐ雨が降りそう。
これも黒猫が目の前を通ったから。
いなみに強く手を握られて痛いまであった。
ここからは展開決めてないので
内容適当です💧
たくさん見て下さりありがとうございます🎶
夢主ちゃんが優しくされているのは
チャームをかけているからっていうのが
可哀想でいいなって😻😻











編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。