─流星side─
ショッピングモールの探索も終わり、手には袋に入った服をいくつもぶら下げ、一緒に駅まで歩いた。
これで駅に着いてしまえば、西畑さんとはお別れ。まだいっぱい一緒に居たいのに、時間は止まってくれない。
「なんかいっぱい買っちゃいましたね笑」
「ふふ、こんな服一度に買うの初めてです笑」
「同じく。あーあ、棚に入るかなぁ笑」
「ははっ、やっぱ買いすぎましたね笑」
「ほんまですよ。西畑さんがいい服ばっか持ってくるから…」
「それは大西さんもです。あれもこれも似合いそうって持ってきて、結局ほとんど買いました」
「買うって決めたの西畑さんじゃないですか。僕のせいじゃないです」
「ふふふ笑 んー、でも楽しかったな〜」
「はい、それは。1日があっという間でした。まだ一緒にいたいって思っちゃう」
「そうですね。でも」
「危ない!!」
「逃げろ!」
「えっ?」
男の人の怒号にも聞こえる声がして、何も考えずにふと顔を上げると、鉄パイプが数十本くらい上から落ちてくるのが見えて、頭を守るように両腕を出した。
その直後、鉄パイプが落ちる音、転がる音がここら一帯に響いた。
「っ…」
何が起こった…?
訳が分からず、とりあえず身を起こすと、周囲は騒然とし、この道を歩いていた人数名が、地面に横たわっていた。
「っは、、西畑さんっ」
その中には、西畑さんもいて、慌てて西畑さんの元へ駆け寄った。
「西畑さんっ?西畑さん!」
「ん、、ん゙っ、、いっつ…」
痛い??どこがっ、どこを怪我してるっ?
そう心配してると、西畑さんは腕を抑えながら起き上がったので、腕か、と、怪我の場所を把握した。それと、頬も。擦りむいてて血が出てる。
どうしようっ、包帯とか何も持ってへんしっ
「大西さんは怪我、、っ」
「僕はなんともないです。でも西畑さんが」
「なんともなくないです!っ、頭っ」
「えっ?」
なんともないけどなって触ると、手に血がついた。
「あ、、またいつもの…」
「大西さんはここで大人しく座っててください。いいですね」
「西畑さんはっ?」
「俺は、、看護師としてやるべきことをします」
「でもその腕でっ」
「大丈夫です。なんとかなります」
そう少し微笑んだ西畑さんは、すぐに倒れてる他の人達の元へ行き、呼びかけを始めた。
「〇〇病院の西畑です。聞こえますかー?お兄さん、聞こえてますかー?」
「っ、、」
僕もなにかできることっ
なにか、なにかないかっ
そう西畑さんを見ると、腕が使えないのか何かをやるのに苦戦してて、僕も手伝いたいと、そこに行った。
「何すればいいですか?」
「っ!なにしてっ」
「僕も手伝います!」
「だから安静にしてないと」
「大丈夫です!僕よりひどい人っ、たくさんいるっ」
「っ、、、はぁ、、無理だと思ったら強制的に休ませますからね」
「っ、はい」
「俺のカバンからマジックペン出してください。今から言う色を手に書いていってもらいたいです」
「分かりました」
警備員さんたちが鉄パイプの除去と、救急車の手配をしてくれてるから、時期に助けが来る。
「〇〇病院の西畑です。どこが痛みます?」
西畑さんも腕、相当しんどいはずやのに…
「大西さん、この方緑です」
「緑、はい」
これ、トリアージって言うんやっけ。緑とか。僕もそれくらい知ってる。
「そこにいる男性は黄色、隣の女性は緑です」
「あ、はい」
い、いつのまにっ
「〇〇病院の西畑です。僕名前は??言えるかな?」
これ、、一体何人いるんや…
「ゆうたくんか。どこか痛いところは?ない?」
「おかあさんが、、おかあさんがっ」
「お母さん?…っ、、」
えっ、、、この人っ、まずいんじゃっ
「ゆうたくん、ここは危ないから、このお兄ちゃんと安全なところまで行っててね。お母さんは僕が助けるから」
「ほんまっ?おかあさんっ、大丈夫っ?」
「大丈夫。大西さん、お願いします」
「あ、はい。ゆうたくん、行こうか」
っ、、、多分あの人は赤タグ。今すぐ搬送しなきゃ、助からない。ゆうたくんは安全な場所まで避難させ、警備員さんに預け、西畑さんの元へ戻った。
「大西さん、赤です。救急車が来たら1番に搬送するようにしてください」
「はい」
「〇〇病院の西畑です、聞こえますか?どこが痛みます?腕ですね、ちょっと触りますよ」
はやく、、早く来てっ
このままじゃっ、西畑さんがもたないっ
「大西さん、この方緑です。腕をこの状態のまま動かさないようにしてください」
あと何人っ、、あと何人いるっ?
「〇〇病院の西畑です────」
そう、西畑さんがここにいる全員のトリアージを済ませると、ようやく救急車や消防が到着し、僕が書いた色を参考に、順番に運ばれて行った。
ゆうたくんのお母さんも無事に病院に搬送された。
「はぁっ、、っ、、」
よかった、、、死者が出なくて…
「大西さんも病院に」
「はぁ、、っ…」
「っ!!大西さん!?っ!はっ、この男性の優先順位上げてください!大西さん!大西さんっ!」












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。