in九州地区
この胡散臭い笑顔の男が
No.3の…いや、No.2のホークスか
ホークスのことは予め常闇から話を聞いていた
なんでも、職場体験では
速すぎてついていくのに精一杯だとか
仕事中…
常闇から聞いていた通り、速すぎる
体力がミジンコ級の俺にとってはいい
トレーニングにはなるがしんどいし今すぐ辞めたい
常闇は何か掴んだのか
ホークスにギリギリついていけている
常闇に比べ、俺はやる気の
やの字も見当たらない状態だった
別にホークスに追いつこうとは
思わなかったし事後処理の方が楽だし
この通り、あなたの下の名前は
いつにもましてやる気がなかった
仕事終了
誰もいない部屋でローテーブル
を挟んで座りホークスと向かい合う
俺はこいつからインターンの
誘いを受けたことに違和感を覚えていた
理由はシンプル
体育祭を出ず、実力が不明の俺をなぜ選んだのか
思い当たるのは三つ
ヴィラン連合の襲撃、誘拐、雄英の動きだ
今とぼけても無駄だと判断し
ホークスの発言を小さく肯定した
まるで脅しと言わんばかりの言葉に俺は負けた
学生相手によくそんなこと言えたな
ましてや雄英生に、ましてやNo.2のヒーローが
ホークスは軽い口調で淡々と話を続けた
逃げ出そうとするあなたの下の名前を止めるホークス
あなたの下の名前は目をぐるりと回した
あとため息をつきドスっと腰を下ろした
俺は帰りたいが一心に話を強引に終わらせようとした
しかし、ホークスの言葉が俺の眉をピクりと動かした
予想外の発言に喧嘩腰の声が出る
あのホークスに向かって当たり強く言ったあなたの下の名前
この異常なまでの度胸の強さが
あなたの下の名前の長所でもあり短所でもあるのだ
しんとした空気の中で顔をしかめてホークスに問いかける
自分の言葉に首を絞められた
最低とでも言いたげな表情でホークスに言ったあなたの下の名前
ホークスはそう言って紅い一羽で
宥めるようにして俺の頭ぽんぽんと叩いた
俺はただホークスを睨むことしか出来なかった
その後のインターンは特に変わったこともなく
ホークスは相変わらずの速さで
常闇は必死に食らいつき、俺はのんびりと
サイドキックとともに事後処理だけを続けた
インターン最終日
仕事が終わり常闇と帰る
ところをホークスに引き止められた
ちょいちょいと手招きするホークスを
無視して帰ろうとしたが常闇が返事をするから、
仕方なく止まってやった
常闇を抱え、あなたの下の名前を大きな翼の
上に乗せ夜の大空を飛び回るホークス
あなたの下の名前は別に平気という変な
意地でさほど強く掴まらなかった
それに気づいたホークスは
急速にスピードを上げ荒い飛行運転を始めた
落ちそうになり反射的にホークスを強く掴む
あーだこーだ言いつつもしっかり
掴まるあなたの下の名前にキュンときたホークス
紅く綺麗に生え揃った羽は、
一羽一羽が意外にも大きくてかたく頑丈だった
月の光に照らされ冷たい風が頬を撫でる
高い鉄塔の足場のような場所に
おろされ俺たち二人は下をのぞきこんだ
強く吹いた冷たい風で耳がヒリヒリと痛い
ホークスは常闇の話で
ここまで俺たちを連れてきたらしい
マジで何で俺を呼んだのかは謎だが、
まぁ"常闇のため"になるんだったらいいかと思った
そして、そう思ったと同時に俺は気づいた
最近は少し感受性が豊かになった
というか口数も前に比べて多くなったし、
今までなかった「思いやる心」という
ものが出来たと実感するような場面が増えた
感受性が豊かになったのは今までは
"無"だったものがそうではなくなったからだと思う
今までは人に興味がなければ自分にも興味がない
どんな物事にも興味がなく、もっているものもない
まさに"無"の状態だったと言える
が、今では"守るべきもの"が出来て
ヒーローと言う名の者たちにも興味がある
素直に人の心理に感心した
話が終わると再びホークス
の背中に乗せられ事務所に戻った
in駅
こうして俺の九州での
インターンは一応幕を閉じた
next…















編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。