※卒業メンバー出てきます
2月2日、オフィスに段ボール箱が届いた
中には節分用の豆を入れた個包装の袋。
その数、およそ300。
段ボールを開けたふくらの問いに、伊沢がパソコンから顔を上げて答える
ふくらはそれ以上何も言わずに、段ボールをオフィスの隅に移動する
そして倉庫から、別の年に使った鬼の面を引っ張り出して、段ボールの上に置いておいた
2月3日、伊沢は朝っぱらから気合十分だった
須貝も、既に鬼の面を持って袖をまくっている
こちらも気合十分だ
乾のツッコミに、須貝は笑って答えた
それに大きく頷いて、伊沢も得意げに言った
双子の意見に伊沢がそう言って鬼の面を被ると、その伊沢に容赦なく豆の袋が一つぶつけられた
棒読みしながらも全力で豆の袋を投げていたのは、乾。
伊沢が少し避けながら言うが、乾は投げる手を緩めない
須貝はそれを笑って見ていたが、田村に至近距離でダ豆の袋をぶつけられ、すぐに距離を取った
そう言いながらも、田村は自分から須貝の方に近づいていき、また無表情のまま至近距離で豆の袋を投げ始めた
親戚の子どもたちと遊ぶお兄ちゃんのようなテンションで双子と戯れる須貝に、田村は少し不満そうな表情を浮かべる
それはまるで、少し大人になってしまったことで遊んでもらえなくなってしまった弟のようだった
鶴崎が仮眠室から顔を覗かせる
それに気づいたふくらが、状況を説明した
すると鶴崎は、嬉しそうに顔を輝かせた
同じく仮眠室から水上が姿を現した
仕方なく付き合ってあげる雰囲気を漂わせながらも、ノリノリで袋を受け取る
鶴崎は一度仮眠室に戻り、しばらくしてから出てきて、皆と同じ袋を受け取った
二人は、伊沢に豆の袋を投げつける
その声につられて、どんどん参加人数が増えていった
10分ほどそれを続けると、伊沢が少し外に出て、タイムのポーズを取る
伊沢の号令とともに、豆の袋を持っている人全員がオフィスの方に向き直り、袋を投げる
その様子を見守りながら、伊沢と須貝は鬼の面を外して微笑む
そして二人も豆の袋を携え、オフィスに投げ入れた
今年もこの季節がやって来ましたね、いえい
恵方巻、願い事を頭に思い浮かべながら無言で食べるの苦手勢です✋












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。