第16話

竹谷八左ヱ門
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2025/10/14 22:07 更新

放課後。
自主学習を終えて鞄を肩にかけたとき、ふと窓の外に目をやると、校庭の端に小さな小屋が見えた。

あなた
(……ウサギ小屋? そういえば、学園案内のときに説明されてたっけ)


自然と足が向かっていた。
もしかしたら__そこに八左ヱ門がいるかもしれない。


生物委員であることは前から知っていたし、彼が動物の世話をする姿を想像すると、なんとなく見てみたくなったのだ。
あなた
(ついでに攻略できたらいいなぁ…)

__なんて、浅ましいだろうか…

木の扉をそっと開けると、干し草の香りと、かすかな鳴き声がふわりと漂った。


その真ん中でしゃがみこんでいたのは、やはり__竹谷八左ヱ門だった
あなた
…竹谷くん?

しゃがんでいる彼に声をかけた。

彼は顔を上げ、少し驚いたように目を瞬かせた。
竹谷八左ヱ門
……あなたの名字さん?どうしたの?
あなた
放課後にちょっと散歩してたら、ウサギ小屋があるの思い出して……。
あなた
今日は当番なの?


彼の隣にしゃがみこんで首をかしげた

竹谷八左ヱ門
そうなんだ。餌の交換と小屋の掃除とか。ちょうど今、終わりかけ


八左ヱ門は笑みを浮かべながら立ち上がり、手に持っていたほうきを壁に立てかけた。


白いうさぎがぴょん、と足元を駆け抜ける。
その柔らかな姿に私が目を細めると、彼がふとこちらを見て尋ねた。

竹谷八左ヱ門
あなたの名字さんは、動物は好き?


__この質問の答えなんて、最近から分かってる。
どれだけこれまで夢小説を読んできたと思ってるの
 
あなた
うん。私の家には犬がいるんだ。
あなた
大きな子で、散歩がちょっと大変だけど…
あなた
でも、毎日一緒にいると、すごく癒されるんだよね!


__ちなみに家に大きな犬がいるのは事実だ。ゴールデ
ンレトリーバーが家にいる。



わたしは目を細めて、なるべく穏やかな笑みを意識した


竹谷八左ヱ門
犬かぁ……いいなぁ

八左ヱ門の声が弾んだ。

そこから一気に話題が広がる。犬の性格やしつけの話、動物の生態について。


彼の目はいつも以上に明るく輝いていて、その一つひとつの言葉に情熱があふれていた。


私はなるべく柔らかく頷き、微笑みながら耳を傾ける。



2人で一緒にしゃがみ、時間が過ぎるのも忘れて、しばらく聞いていた。


やがて彼が一息ついたとき、
彼は少し不安そうな顔をした


__このタイミングだ!


私は思い切って言葉を口にした。
あなた
竹谷くんは、ほんとに虫や動物が
好きなんだね。
あなた
生き物に詳しくて、優しいところ……八左ヱ門くんの素敵なところだと思うよ
あなた
今の話も聞いててとっても楽しかった!!

「竹谷くんが生き物のこと大切に思ってるのがすっごい
伝わってくるもん。」
と付け加えた。

少し無邪気さを意識して、ぱっと笑顔を見せる。

そのとき、風がやわらかく吹いて、私の髪がなびいた。


__ナイスタイミング!風!!


その瞬間、彼の目がわずかに丸くなり、頬から耳の先までじわりと赤く染まっていくのが分かった。
あなた
(!かわいいかも…笑)

私は見て見ぬふりをしながら、にこにこと続けた
あなた
長居しちゃったね。お話してくれてありがとう。とっても楽しかった。じゃあ、お仕事頑張ってね! またあした!!


鞄を抱えて軽く手を振り、少し駆け足でその場を去ったそのとき、少し後ろを見てみると、八左ヱ門がこちらを顔を赤らめながら見ていた。
あなた
(…なんかめっちゃうれしいかも!)


心の中ではしゃぎながら、私は夕焼けの光を浴びながら、軽い足取りで帰路についた。



スクロールお疲れ様です!
読んでくださりありがとうございました!!

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