放課後。
自主学習を終えて鞄を肩にかけたとき、ふと窓の外に目をやると、校庭の端に小さな小屋が見えた。
自然と足が向かっていた。
もしかしたら__そこに八左ヱ門がいるかもしれない。
生物委員であることは前から知っていたし、彼が動物の世話をする姿を想像すると、なんとなく見てみたくなったのだ。
__なんて、浅ましいだろうか…
木の扉をそっと開けると、干し草の香りと、かすかな鳴き声がふわりと漂った。
その真ん中でしゃがみこんでいたのは、やはり__竹谷八左ヱ門だった
しゃがんでいる彼に声をかけた。
彼は顔を上げ、少し驚いたように目を瞬かせた。
彼の隣にしゃがみこんで首をかしげた
八左ヱ門は笑みを浮かべながら立ち上がり、手に持っていたほうきを壁に立てかけた。
白いうさぎがぴょん、と足元を駆け抜ける。
その柔らかな姿に私が目を細めると、彼がふとこちらを見て尋ねた。
__この質問の答えなんて、最近から分かってる。
どれだけこれまで夢小説を読んできたと思ってるの
__ちなみに家に大きな犬がいるのは事実だ。ゴールデ
ンレトリーバーが家にいる。
わたしは目を細めて、なるべく穏やかな笑みを意識した
八左ヱ門の声が弾んだ。
そこから一気に話題が広がる。犬の性格やしつけの話、動物の生態について。
彼の目はいつも以上に明るく輝いていて、その一つひとつの言葉に情熱があふれていた。
私はなるべく柔らかく頷き、微笑みながら耳を傾ける。
2人で一緒にしゃがみ、時間が過ぎるのも忘れて、しばらく聞いていた。
やがて彼が一息ついたとき、
彼は少し不安そうな顔をした
__このタイミングだ!
私は思い切って言葉を口にした。
「竹谷くんが生き物のこと大切に思ってるのがすっごい
伝わってくるもん。」
と付け加えた。
少し無邪気さを意識して、ぱっと笑顔を見せる。
そのとき、風がやわらかく吹いて、私の髪がなびいた。
__ナイスタイミング!風!!
その瞬間、彼の目がわずかに丸くなり、頬から耳の先までじわりと赤く染まっていくのが分かった。
私は見て見ぬふりをしながら、にこにこと続けた
鞄を抱えて軽く手を振り、少し駆け足でその場を去ったそのとき、少し後ろを見てみると、八左ヱ門がこちらを顔を赤らめながら見ていた。
心の中ではしゃぎながら、私は夕焼けの光を浴びながら、軽い足取りで帰路についた。
スクロールお疲れ様です!
読んでくださりありがとうございました!!













編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。