第5話

No.0 《 Prologue 》
145
2025/05/26 17:22 更新
草木も眠る、24時。
夜の静けさを破るような騒がしさが、そこにはあった。

「もうすぐですね。」
   「あぁ。どんなやつが買えるかな?」
「はは、ここのオークションはいいやつが多いからなぁ…」
   「戦争になりそうだな。はっはっは!」
とある豪邸の地下深くで、それ ——闇オークションは行われていた。
ここでは、人間の少年少女に獣人、ましては精霊さえも取引される。勿論、違法。
過去に引き取られた者達は、奴隷、サンドバック、愛玩人形…様々な、しかし全てが非人道的な末路を辿った噂しか出てこない。

ここでの”ショー”に出演する者の中には勿論罪人もいる。警察でも手に負えない者、罰からは解放されたが恨まれ売られたもの…。
しかし、もちろんのこと、罪の無い者だっている。
その希少さに捕まえられた者、見目麗しいがだけに攫われたもの…。
言い出せばキリがないだろう。

バックヤードには、今日の”出演者”達がいた。ある者は悲鳴をあげ、ある者は絶望し、ある者は乾いた笑いをもらす。

忌まわしいショーの開演まで、あと2時間。






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