一次試験開始のベルがなってから数分、
試験管のサトツさんという方は私たちの前を軽い足取りで進んでいっている。
それも一定の速度ではなく、徐々にペースが上がっているようだ。
俗に言う、持久力のテストだろう。
そんなことを口にするキルアは、
ずっと持っていたスケボーに乗りながらサトツさんの後を追っていた。
まあ私は別になんとも思わないが周りの人の視線が痛いほど分かる。
ずる賢い小僧だ。なんて思われていることだろう。
だけどその時だった。
スーツ姿にメガネをかけた人が私たちに怒鳴ってきたのだ。
別に私ガキじゃないのに、
突然のことでびっくりしている私と、キョトンとした表情のキルア。
スーツ姿の人の横にいた、
緑の服装をした少年が反論する。
そんなおじさんを横目に金髪の青年が話しかけた。
冷静な表情でおじさんを論破していく。
あーゆー冷静な人って惹かれるんだよなぁ、
おじさんは何も言い返せてないみたいだし。
それを横目に変わらずスケボーにのり続けているキルアは少年に話しかけた。
少年はくるっと私の方に視線を変えた。
走りながら会話するのって難しいな。
まさかこの子にも言われるとは、
そんな可愛い顔でいわれたら、
許さざるを得ないでしょうが!!
キルアはそういう時綺麗にスケボーから降りた。
私はおじさんと金髪青年に視線を向ける。
クラピカさんね覚えとこー♪
面白い人たち。
クラピカさんがふっ、と軽く笑う。
なかなかの美青年で女と錯覚してしまうほど美しい。













編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。