クラス発表の日の朝、入間の他に、アスモデウス、クララの4人で登校した一行は、学食堂に立ち寄った。
あなたのお名前は学食堂をぐるりと見回す。
今まで外で食べる機会なんてほとんどなかったあなたのお名前にはどれもこれもが新鮮だった。
1度みんなで席に着き、メニュー表を見る。
メニュー表には位階紋が書かれており、位階によって注文できる料理が違うらしい。
位階が決まっていない生徒が選べる料理は少なかったが、あなたのお名前を悩ませるには十分だった。
クララに手取り足取り教えて貰いながら、あなたのお名前も注文を済ませた。
そうして届いた料理は……
と、
ドドドド!!
大量の料理が届けられた。
その料理はどれもインパクトが強く、そんな破壊力満載の見た目が普通なのだとあなたのお名前は気付かされた。
普段、ロノが健康や味だけでなく、その見た目や盛り付けにも拘っているのだと痛感させられる。
あなたのお名前は勇気を振り絞ってスプーンを握り、一口食べる。
見た目に反し、味はとても良かった。
次々と口に運びながら、入間の元に届けられた料理を、こっちはどんな味がするんだろうと観察する。
しかし、気が付けば、片っ端からなくなっていくではないか。
入間はあっという間に、1人で50人前を平らげてしまった。しかも、終始、美味しそうに。
そんなこんなで食事を終えたとき、
そういえばクララがいないことに気が付いた。
ガッシャアン
売店員のカムカムが、竹槍の先にクララを乗せてやって来た。辺りはすごく散らかっている。
いつの間にか騒ぎが大きくなり、聞き覚えのある声が遠くから飛んでくる。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。